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元チームメートの訃報に清水でも悲しみが広がる
コロンビア中部メディジン近郊で現地時間28日夜、ブラジル1部シャペコエンセの選手らが乗ったチャーター機が墜落した事故で、清水の選手、スタッフにも動揺が走った。
ケンペスとC大阪でともにプレーした村田和哉は、「最近もフェイスブックで子供の写真を上げていた。彼の息子とC大阪のグラウンドで一緒にサッカーをしたこともあるし、誰からも愛される選手だったので、本当に心が痛む」と話した。また同じくC大阪でプレーした枝村匠馬も、「身近な選手がこういう事故にあったというのは悲しい。ケンペスは人柄も良かったし、子供もいたので…」と言葉を失った。
千葉でケンペスとともにプレーをしたのは碓井健平。「ケンペス選手はJ2得点王になったし、真面目な熱い選手。リーダーシップもあるし、チームを良くしようと頑張っていて、尊敬できる選手だった。何とか助かってくれたらと思っていたが…」と言葉を詰まらせた。
さらにチエゴと京都時代にディフェンスラインでコンビを組んだこともあるという角田誠は「悲しいという言葉しかない。サッカー界にとっては大きな痛手。ご冥福をお祈りします」と語った。
練習前に選手、スタッフ全員で黙祷を捧げた、ここ清水も悲しみに包まれている。
文:田中芳樹(エルゴラッソ清水担当)
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盛岡のFW谷口堅三が手術を受け全治2カ月
盛岡は11月30日、FW谷口堅三(27)が関節内遊離体摘出手術を受け、全治2カ月の見込みと診断されたことを発表した。谷口はシーズン中から痛みを訴えており、かねてからオフに手術を行う予定だった。
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J1昇格に向けて。名古屋がブラジル人3選手を獲得
名古屋はブラジル・デ・ペロタスからMFワシントンとMFフェリペ・ガルシアを、セアラからDFシャルレス・ルイス・ヘイテルを完全移籍で獲得したと発表した。
ワシントンは今季ブラジル2部で34試合に出場。フェリペ・ガルシアは同じく36試合に出場し13得点、シャルレスは25試合に出場している。
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J2・J3入れ替え戦で、けがからの復帰を果たした金沢FWアン・ビョンジュン
金沢のFWアン・ビョンジュンが27日に行われたJ2・J3入れ替え戦・栃木戦の第1戦(1◯0)に途中出場。9月に左ひざ外側半月板損傷で離脱して以来、ひさびさに公式戦のピッチに立った。
アン・ビョンジュンは10月中旬に手術を受けた。術後の経過が良く、J2最終節・札幌戦(0△0)に照準を合わせてリハビリに取り組み、実際に札幌戦のメンバーに入った。「J2・J3入れ替え戦に回る可能性があったので、そこも想定しながら、香城さん(チーフトレーナー)と相談しながらリハビリしていた。心の準備はできていた」。
栃木戦の66分に投入されると、GKとの1対1を迎えたチャンスは惜しくも決め切れなかったものの、前線でボールを収めて攻撃の起点になった。
アン・ビョンジュンは「程良い緊張感でやれた」と第1戦を振り返り、「アウェイだったけど、ウォーミングアップのときから金沢のサポーターがすごく良い雰囲気を作ってくれた。選手としては良いモチベーションで挑めた。サポーターの後押しもあって、チームの雰囲気も良かった」と、栃木へ駆け付けたファン、サポーターの応援に感謝した。
入れ替え戦・第2戦は12月4日に富山県総合運動公園陸上競技場で行われる。アン・ビョンジュンは「チームとして一つにまとまって、しっかり勝ちを狙いにいきたい」と意気込みを語った。
文・写真:野中拓也(エルゴラッソ金沢担当)
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「一生に一度あるかないか。さらに努力したい」。久保建英が東京五輪への思いを語る
アルゼンチンに遠征するU-19日本代表に初招集されたFC東京U-18の久保建英(15)が30日、初めて2020年に行われる東京五輪への出場について思いを語った。
この日の夜の便で地球の裏側へと向かう予定のヤングジャパン。今回、初めて“飛び級”の形でチームに加わることになった久保は、千葉県内で行われた午後の練習に参加した。ミニゲームでは持ち前の柔らかいボールタッチや、スムーズな身のこなしでDFをかわすターンを見せるなど、いきなり能力の高さを示した。
10歳でスペインの名門バルセロナの下部組織に加入した久保。クラブの規定違反で帰国を余儀なくされるも、FC東京入り後は中学生ながら本来のU-15世代を飛び越え、U-18、さらにはJ3リーグ(FC東京U-23)の試合にも出場するなど注目を浴びている。そして日本代表の舞台でもU-16代表に続いて、そのさらに上の世代のU-19代表でのプレー機会を得た。
この代表は来年5月に開催されるU-20W杯に参戦する。そして、4年後に控える東京五輪に出場するU-23日本代表の中軸を担う世代。国民が待望する大舞台に向けて、日本サッカー界の至宝がついに初合流を果たすことになったのである。
年齢を考慮され普段は取材規制がされる中、久保はこの日の練習後に取材に応じた。
「自分はいつも飛び級でプレーさせてもらっていますが、日本のトップレベルの選手たち、さらに歳上の中でやらせてもらえるのはチャンスであり、成長できるきっかけになると思います」と、U-19代表合流への感想を述べた。
そして、東京五輪への質問が飛ぶと、久保は初めて大舞台への思いを語った。
「意識をしていないわけではありません。自国開催は、一生に一度あるかないかというものです。今はまだ(周りと)同じレベルに立てていないので、ここからさらに努力したい。世界には若いころからすでにトップで活躍している選手がたくさん出てきている。自分もこのまま順調にしっかり努力したい。上がるのが早ければ早いほど良いと思っています。ただ実力がついていないのに上がってしまっては、空回りするだけだと思います」
いつもどおり年齢には似つかわしくない冷静かつ落ち着いた語り口。しかし久保は、はっきりと加速的な成長を目標としていること、そしてその先に東京五輪を見据えていることを明らかにしたのだった。
U-19代表の内山篤監督も久保への期待を隠さない。
「(上の世代で)やれている、やれていないではなくて、やれると思っている。国内ではJ3を経験して、代表では外国の選手とも戦う機会が増えていく。彼も何年か前はバルセロナでそれが日常だった。ボールを持っている場面では非常に良いプレーをするし、今日の練習では持っていない場面でも周りをよく見て動いていた。アルゼンチンではチャンスメークやフィニッシュに絡めるポジションで起用したい」
さらに久保と同じ左利きで、川崎Fでも先発出場する三好康児は「自分もまだ学ぶ立場なので、久保くんからも学べるところがあると思う」と語り、ポジション争いだけでなく競演にも期待がかかる。
現地ではアルゼンチンU-19代表と2試合を戦う予定。公用語であるスペイン語も流暢に操る久保が、サッカー強豪国で東京五輪に向けた一歩を踏む。
文:西川結城(エルゴラッソFC日本代表担当)
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富山の澤入重雄GMが今季限りで退任
富山は11月30日、澤入重雄ゼネラルマネージャー(53)との来季の契約を更新しないと発表した。澤入氏は14年11月に富山のGMに就任。15年8月には岸野靖之監督の退任に伴い、GM兼任監督として指揮を執り、11月からは再びGMに戻っていた。
澤入氏は「J3に降格して2シーズン、目標であるJ2昇格を達成することができず、本当に申し訳ありませんでした。2年間の富山での生活でお世話になった、ファンやサポーターの皆様、スポンサー企業、クラブ関係者の皆様には感謝しております。ありがとうございました。来年、カターレ富山がJ2昇格を勝ち取れることを願っています」とコメントしている。
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CS第2戦で2得点以上が必要な鹿島。石井監督就任以来初めてとなる非公開練習を決断
鹿島は30日、翌12月1日の練習を非公開にすることを発表した。昨季7月から指揮を執る石井正忠監督にとっては就任以来初めてとなる非公開練習。鹿島は、12月3日のチャンピオンシップ決勝第2戦に背水の陣で臨む。
これまでも、非公開練習がまったくなかったわけではないが、悪天候でクラブハウス練習場が使えなかったり、スルガ銀行チャンピオンシップの公式練習などの理由があってのことだった。しかし、チームが自主的に非公開と定めたのは今回が初めて。特に、昨季最後の練習で即席のサイン会を開くなど、ファン・サポーターとの交流を大切にしてきた石井監督としては異例の判断となった。
鹿島が09年以来となるリーグタイトル奪還するには、第2戦で2得点以上を挙げて勝利することが必須(鹿島が1-0で勝利の場合は年間勝点上位の浦和が優勝となる)。そのために最善を尽くすということなのだろう。
文:田中 滋(エル・ゴラッソ鹿島担当) -
東京Vの土肥洋一GKコーチらが退任
東京Vは11月30日、村田達哉コーチ、蓮見知弘コーチ、土肥洋一GKコーチが退任することになったと発表した。村田コーチ、土肥GKコーチは冨樫剛一監督がユース監督からトップチームの監督に昇格した14年9月から現職。蓮見コーチは今季からコーチを務めていた。
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「体も心も大きな男でした」。ケンペスとの思い出を語る町田の唐井GM
コロンビア・メデジン近郊の山岳地帯にチャーター機が墜落した痛ましい事故で亡くなったケンペス。2013年当時、ジェフユナイテッド千葉の強化部に席を置いていた唐井直GMは、セレッソ大阪からのケンペス移籍に尽力した一人である。「ピッチ外では良きパパ、ピッチ内では誰よりもチームのために戦う選手でした」と唐井GM。ケンペスは千葉加入初年度には22得点を叩き出し、得点王を獲得するなど、千葉のJ1昇格こそ叶わなかったが、貴重な戦力としてゴールを量産した。
今季のケンペスは、所属するブラジル1部リーグ・シャペコエンセでブラジル全国選手権9得点を記録するなど活躍。コパ・スダメリカーナ決勝を戦うため、コロンビアのメデジン遠征中にこの痛ましい事故は起きた。同大会で優勝を果たせば、来年スルガ銀行チャンピオンシップでルヴァンカップ覇者の浦和レッズと対戦する可能性もあったため、本人も日本凱旋を楽しみにしていたという。
「ハグをしたときの厚い胸板が忘れられません。体も大きい選手でしたが、心も大きな男でした。今回の件は言葉になりません。心からのご冥福をお祈りします」(唐井GM)。不慮の事故により、ケンペスの夢の一つである日本凱旋は叶わなかった。
文:郡司聡(エルゴラッソ町田担当)
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アルゼンチン遠征を行うU-19日本代表がメンバー変更。FW中村駿太(柏U-18)とDF柳貴博(FC東京)が追加招集
日本サッカー協会はU-19日本代表のMF渡辺皓太 (東京Vユース)とMF岩田智輝(大分)がけがのため不参加となり、代わってFW中村駿太(柏U-18)とDF柳貴博(FC東京)を招集することになったと発表した。
U-19日本代表は12月1日にアルゼンチン遠征に出発し、12月5日、7日にU-19アルゼンチン代表と国際親善試合を行う。
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