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長友、親しき香川に届けたパーフェクトクロス。「ただ、僕のアモーレは一人ですけどね」
3日、キリンカップ・日本対ブルガリア戦(豊田スタジアム)が行われ、日本が7-2で大勝した。
試合前日に女優でタレントの平愛梨との交際を明かしたDF長友佑都。平が観戦に訪れスタンドから見守る中、27分にMF香川真司のゴールをアシストする好クロスを上げるなど90分間ピッチで躍動した。
試合中にはスタンドから「長友!アモーレ!」という歓声が飛び、またこの試合で2ゴールを挙げたDF吉田麻也からも「今日は僕のアモーレ(奥さん)も来ていたから!」と言われるなど、ロッカールームでも終始選手たちからイジられていたようだ。
もちろんピッチの中でのプレーも見逃せない。この日のアシストは、トラップ後にワンステップでクロスを入れた形。難易度の高いキックだったが、ファーサイドに流れた香川の頭にピタリと合わせてみせた。長友がその場面を振り返る。
「トラップしたボールが浮いてしまったが、練習していただけあって良いクロスを上げられた。(香川)真司も良いタイミングで入ってくれた。相手は高さがあったけど、速いタイミングでクロスを入れる練習をしていた。理想的なゴールだったと思う。もちろん低いボールを入れられるときは入れるけど、相手のCBとCB、CBとSBの間に落ちるようなボールを入れたらチャンスになる。クロスは(ヴァイッド・)ハリルホジッチ監督も明らかに課題だと言っているし、自分にも指導をしてくれるので感謝している」
まさにこの日の香川へのアシストは、相手DFとの間に綺麗に落とすような弾道だった。ミーティングでも相手DFはファーサイドへの守備対応が緩いという分析を選手間で共有し、長友と香川はその狙い通りに相手の弱点をついてゴールに結び付けた。
「確かに真司へのアシストはこれまであまりなかったかもしれない。(本田)圭佑やオカ(岡崎慎司)にはしてきた。真司もこれまでマイナスのクロスを入れられる場所に良い形で入ってくれることも多かったので、プライベートでも仲が良いし、今後はたくさん良いボールを入れていきたい。ただ…僕のアモーレはただ一人ですけどね(笑)」
香川とのさらなる好連係に触れつつも、最後は自らオチをつけた長友。本人やアモーレ(平)だけでなく、スタジアムに集まった観客やテレビで見守ったファン、すべての人を明るい気分にさせる活躍ぶりだった。
文・西川結城(日本代表担当)
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念願の一歩、大きな一歩。山梨でフットボール専用スタジアム建設実現へ
ヴァンフォーレ甲府に関わる人すべての念願が一歩、大きな一歩を踏み出した。念願だった専用スタジアム建設が実現に向かって静かに動き出した。
今年2月に後藤斎山梨県知事が整備を前提に検討委員会の設置を表明したことでエンジンに火が入り、その一歩が『総合球技場検討委員会』の設置。6月3日にその第1回目の委員会が山梨県庁で開催された。佐々木邦明委員長(山梨大学大学院教授)のもと、甲府の海野一幸会長、佐藤仁司Jリーグスタジアム推進グループ・グループマネージャーら10人の委員による全6回の委員会の後に知事に答申する。この委員会は造るか造らないかを検討するのではなく、機能、規模、建設場所、運営方法などを検討するもので、山梨に専用スタジアムが建設されることはほぼ決定事項と考えていいだろう。
ただ、どんなスタジアムを造るかだけでなく、その時期も未定。各種補助金の問題もあるので、2020年の東京五輪後に設計を始めて建設となるのならチョット先の話になる。東京五輪まで4年、設計1年、建設2年とざっくりと計算すると7年後。自分の年齢に7年を足すと気が滅入る人も少なくないと思うが、うれしい一歩であることには違いない。
2020年に向けて人・モノ・金が集中的に投資される中、並行して建設する方法(東京五輪のキャンプ地として立候補など)もあるのかもしれないが、12月下旬に第6回目を迎える検討委員会の動向に注目したい。
文・写真:松尾潤(甲府担当)
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日本、圧巻の7ゴール。「選手にはブラボーと伝えたい」(ハリルホジッチ監督)/日本vsブルガリア マッチレポート
キリンカップ初戦を豊田スタジアム(愛知)で戦った日本は、ブルガリアを相手に7-2の勝利。7日に吹田スタジアム(大阪)でボスニア・ヘルツェゴビナ代表と対戦する。
ゴールラッシュの口火を切ったのは岡崎慎司だった。イングランド・プレミアリーグで頂点に立った日本のエースは、4分に柏木陽介のクロスを頭でうまく流し込んで先制点を奪った。その後、香川真司が2得点、吉田麻也が1得点を加えて一気呵成に4ゴールを奪い4-0で前半を折り返した。
日本のクロスはファーサイドを狙ったものが多かった。クロスに対して相手DFがボールウォッチャーになる傾向を事前に分析し、チームとして狙った結果。クロスから先制点を奪った岡崎は「ブルガリアがそういうのが苦手というのは頭に入っていた」という。
また、本田圭佑の負傷を受けて同時先発を果たした香川真司と清武弘嗣のコンビが、日本にいいリズムを生み出していたのも収穫だろう。
後半はメンバーを順次入れ替えながら選手をテストしていった。日本が3点、ブルガリアが2点を追加する打ち合いとなり、最終スコアは7-2で日本が勝利。ハリルホジッチ監督は「素晴らしいゲームをした。オフェンスのほうではレベルの高いプレーを見せた」と7ゴールをたたえた一方で、「2失点は避けられるものだった」とくぎを刺すのも忘れなかった。
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日本のニュー・スピードスター浅野がPK奪取&A代表ゴール/日本vsブルガリア
42分、途中出場の浅野拓磨が右サイドでボールを受けると自慢の快足を生かしてペナルティーエリアに侵入しPKを奪取。これを自ら決めてA代表初ゴールを奪った。 -
日本、カウンターを止められず2失点目/日本vsブルアリア
後半37分、ブルガリアがカウンターからチョチェフが右サイドに空いたスペースに抜け出して2点目。日本は途中出場のボランチ遠藤航がカバーリングに入ったが止め切れなかった。 -
6失点のブルガリアが一矢/日本vsブルガリア
後半14分、ブルガリアが1点を返す。DFラインの裏に抜け出したM.アレクサンドロスが決めた。 -
攻撃の手を緩めぬ日本。途中出場・宇佐美が決めて6点目!
後半12分、右サイドの酒井宏樹のクロスがファーサイドに流れると、ボールを受けた宇佐美貴史が右足でけり込んで日本が6点目を奪った。 -
清武の”エンジェル・アシスト”で日本が5点目!/日本vsブルガリア
前半を4-0で折り返した日本は、ハーフタイムを挟んで迎えた後半8分に追加点。後半から出場した金崎夢生のスルーパスに抜け出した清武弘嗣が相手GKとDFのわずかなスキを突いて優しいパスを送ると、中に詰めていた吉田麻也が難なく押し込んで日本が5点目を奪った。 -
前半で4ゴール!同時先発の香川&清武がリズムを作る/日本vsブルガリア 前半レポート
前半で4ゴールを奪った日本。同時先発となった香川真司と清武弘嗣のコンビは、お互いの良さが出ていてよかった。香川がトップ下、清武が左サイドに入っていたが、香川が左サイドに寄ったポジションを取り、左ボランチの柏木陽介、左SBの長友佑都も加わって、ワンタッチ、ツータッチのいいリズムでボールを回せていた。ああいうリズムだと、香川と清武の良さも生きる。清武のスルーから香川が決めた3点目も、二人のいい連係が出ていた。香川の負傷交代が残念だ。
取材:西川結城(日本代表担当)
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2ゴールの香川が前半途中で負傷交代/日本vsブルガリア
2ゴールを決めていた香川真司が、前半終盤に相手との接触プレーで負傷し途中交代。負傷直後はピッチに倒れ込んだが、自分の足でロッカーへと下がっていった。香川に代わって宇佐美貴史がピッチに入った。
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