サテライトリーグの神戸vs名古屋がいぶきの森球技場で開催された。

　15時からの試合には多くのギャラリーが詰めかけ、神戸は松村亮、石津大介、増山朝陽のゴールで一時は3-1と優勢に立ったが、後半途中からペースを握られ4-3と逆転負けを喫した。

　この試合でキャプテンマークを巻いたボランチの三原雅俊は、「負けたので後味は悪い」と悔しげに語る。「3-1になって良い試合をしていたのに逆転された。ボールを回して、裏を取って、しっかりフィニッシュで終わらないといけない」と厳しく振り返った。それでも、川又堅碁や小川佳純ら錚々たる顔ぶれが並んだ名古屋と対戦したことはポジティブな経験と受け止めている。

　随所に見せ場もあった。石津と松村は、13日に実施した神戸U-18との練習試合に続き息の合ったプレーを披露し、それぞれ好調をアピール。本来は攻撃的ポジションの選手だが右SBで出場した増山は、47分に右サイドの高い位置でボールを受けると、二人をかわして“ニア上”に突き刺す豪快なゴールを決めた。増山は「自分の持ち味のスピード、推進力は出せた。選手なので試合に出ることを意識したい」と語った。

　1stステージも残すところ最終節・浦和戦を残すのみ。神戸は20日のオフを挟み、21日から必勝を期したトレーニングをスタートさせる。

文・写真：小野 慶太（神戸担当）

　ドイツ・ブンデスリーガのハノーファーが日本代表MF山口蛍のC大阪復帰を発表した。山口は昨年12月にハノーファーへ完全移籍。しかし、リーグ戦で6試合の出場に留まり、チームも2部降格が決まっていた。

　仙台は19日、宮城県石巻市で“2016復興支援in石巻”を開催。その中で行われた甲府との“復興支援マッチ”には1-2で敗れた。

　“2016復興支援in石巻”は、東日本大震災の被災地への復興支援活動の一つ。復興支援連携協定を結ぶ石巻市で、今季は6回にわたりイベントを開催する。19日の活動はその第2弾にあたる。この日は震災での被害が大きかった石巻市総合運動公園で選手のトークショーやサイン会、物産の屋台、チアリーダー教室など、さまざまなイベントが行われ、同公園のフットボール場では“復興支援マッチ”が開催された。

　“復興支援マッチ”では、甲府との45分×2本の練習試合が行われた。仙台は前日の明治安田J1・1st第16節（2○1）に先発出場しなかったメンバーで、前日と同じ相手である甲府と対戦。しかし結果はその再現とはならず、1-2で敗戦した。フル出場したMF佐々木匠が「昨日の試合のような、自分たちのサッカーができなかった」と反省すれば、指揮を執った福永泰ヘッドコーチも「残念。ベガルタ仙台というクラブの選手として、復興の一つの力になるんだと、ゲームで表現しなければ」と厳しい表情だった。

 

文・写真：板垣晴朗

　サテライトリーグが19日に2試合行われ、湘南が新潟に7-1と快勝。名古屋は神戸に4-3と逆転勝ちを収めた。

　湘南と新潟の試合は24分に新潟DFイム・ユファンが一発退場。湘南は早い時間帯に数的有利となり、35分に山田直輝がゴールを上げるとそこから怒涛のゴールラッシュ。ルーキーのMF山根視来のハットトリックの活躍などで新潟に7-1と完勝した。湘南は専修大のDF柳育崇（写真）が先発フル出場した。一方の新潟はFW鈴木武蔵などが先発するも前半はシュートゼロ。後半にMF野津田岳人が1点を返すのが精一杯だった。

　名古屋は47分までに1-3とされるが、FWグスタボ、MF小屋松知哉のゴールで追い付くと名古屋U18所属のMF梶山幹太の逆転ゴールで神戸を下した。

写真：内田 浩嗣

　札幌は19日、14日のトレーニング中に負傷したGK杉山哲が左アキレス腱断裂と診断され、同日に手術を行い、無事に完了したと発表した。全治は発表されていない。

　杉山は今季ここまでJ2リーグ戦の出場はなかった。

　金沢は19日、鳥栖のMF中美慶哉を期限付き移籍で獲得したと発表した。移籍期間は16年6月20日から17年1月31日までとなっている。

　中美は今季栃木から鳥栖に完全移籍で加入したが、今季ここまで公式戦出場はなかった。中美は金沢の公式サイトで「ツエーゲン金沢のために、順位を上げるために全身全霊で戦いますので応援よろしくお願いします！」とコメントした。

　最下位に沈み、苦しむチームの救世主になれるか。

　19日、J2第19節が行われた。首位・札幌はホームの札幌ドームに21位の北九州を迎えての一戦、前半ロスタイムに宮澤裕樹が決めたゴールをきっちりと守り抜いて白星を奪い、5試合ぶりの無失点勝利を記録した。

　決勝点を挙げた主将の宮澤はフェイスガードをつけながらのプレーで今季初得点。「チームが苦しんでいるときに点が取れればと思っていた」という。

　チームは札幌ドームでは今季無敗を継続。昨季第29節・岡山戦以来、15試合負けなしとなっている。

（6.19 J2第19節・東京V vs 京都／プレビュー）

■東京ヴェルディ

昨季の夏場、5連勝したサッカーを思い出せ

 

「思い出してほしい」

　この言葉は、前節の千葉戦（2△2）をあらためて振り返ったときに冨樫監督の口から出てきたワードである。

　千葉戦で2点ビハインドの状況から追い付き、勝ち点1を拾ったことはチームにとってもプラス。だが、好ゲームを演じたことに自信を持つというよりも、「自分たちがどういう戦いをするべきなのか、自分たちが何をすべきかを思い出せればいい」と指揮官は語る。その言葉には、…続きは…

 

■京都サンガFC

飛躍を遂げた攻撃力と厚みが増す選手層

 

　二つの引き分けを挟んで2連勝、3連勝、2連勝。直近の9試合で勝ち点『23』を積み上げた京都の勢いは、衰えるどころか、ますます加速する気配を漂わせている。

　ここ2試合はいずれも3ゴールを挙げての快勝（讃岐戦・3◯1、山口戦・3◯0）。エスクデロ、イ・ヨンジェ、堀米らのタレントをそろえる攻撃陣の連係が試合を重ねるごとにスムーズになり、やや物足りなさがあった得点力が大きく改善された。首位・札幌との…続きは…

速報サッカーEG

　19日に開催されたFC東京vs新潟の一戦。23分に生まれた新潟の先制点は、FC東京のGK秋元陽太が、6秒以内にボールを手放さないといけないというルールに反して与えた間接FKから生まれるという珍しい形だった。

　ファウルを取られて困惑した秋元は主審に抗議したが、そのスキに秋元からボールを奪った新潟の山崎亮平がクイックリスタート。FC東京が守備体制を整える前に、後ろから走り込んだ成岡翔が無人のゴールへ蹴り込んだ。

　FC東京の城福浩監督は、「きつい言葉で言えば、（失点場面のプレーは）幼稚だったと思います。これで強く学ばないといけない」と試合後に振り返った。勝負にこだわるのであれば、特にファウルを取られたあとの対応の甘さは、秋元のみならずチーム全体で見直さなければいけないだろう。

　今季序盤は白星に見放されていた仙台が、1stステージ終盤に来て4連勝を達成。一時は17位に沈んでいたが、8位にまで順位を上げた。

　開始4分に甲府FWクリスティアーノに先制を許す苦しい立ち上がりだったが、59分に蜂須賀孝治のクロスからハモン・ロペスが打点の高いヘッドで決めて同点。さらに79分、ハモン・ロペスと2トップを組む野沢拓也が逆転ゴールを決めて、今季初となる逆転勝利を飾った。

　野沢は「チームの調子はいい。逆転できたということが、いまの仙台の力を示している」と手ごたえを語り、「次（25日の1stステージ最終節・磐田戦）も勝って一つでも順位を上げることが2ndステージにつながる」とさらなる追撃を誓った。

　18日のJ1・1st第16節、ホームでの浦和戦で4-2の勝利を飾った広島。ダメ押しとなる4点目のゴールを決めたのは、途中出場のエース佐藤寿人だった。

　佐藤は1-2とリードされていた61分に、森﨑和幸に代わってピッチに立った。森保一監督はリードされた展開で（佐藤）寿人を出したときに、サポーターの皆さんがスタジアムの雰囲気を変えてくれた」と、この一手が逆転勝利へのきっかけになったと試合後に振り返った。広島はその後、塩谷司の2ゴールで逆転すると、83分に佐藤が第2節の名古屋戦以来約3カ月半ぶりとなるゴールを決め、勝負を決定付けた。

　佐藤は試合後のヒーローインタビューで感極まりながら、「応援してくれる皆さんと家族に感謝したい。俺はまだやれる」と力強く宣言し、スタジアムを盛り上げた。

　3位・浦和との勝ち点差を詰め、4位に浮上した広島。昨季の王者が、いよいよ本格的な反撃に打って出ようとしている。