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前節・水戸戦でゴラッソを決めた横浜FCのMF野村直輝。練習での取り組みが実を結ぶ
前節・水戸戦(1△1)で、スカパー!ノミネートゴールにも選ばれる同点ゴラッソを決めた野村直輝が、2戦連続弾を誓った。
水戸戦に続き、19日と20日のトレーニングでも、実戦形式のメニューの中で見事なゴールを決め野村。「調子はずっと良い。(23日の)群馬戦でも決めたい」と意気込んだ。
右サイドハーフのレギュラーとしてJ2第3節・千葉戦(0●1)から32試合に先発出場しているが、水戸戦までは2ゴールにとどまっていた。9月18日の第32節・京都戦(2○0)では、恩師の山口素弘元監督にスカパー!の解説で「ゴールが少な過ぎる。もっと取れる選手のはず」と“愛のムチ”を受けた。ここ数試合、中田仁司監督の方針もあって練習から強くシュートを意識し、それが水戸戦でのゴラッソに結び付いた。
目標の「5ゴール以上」まであと二つ。「できれば(地元の)山口とのアウェイ戦(第38節)で決めたい」と語り、群馬戦でリーチをかけたいところ。その群馬で、同じ左サイドハーフのポジションの高橋駿太は現在まで9ゴールしていることを伝えると、「すげえ」と思わず一言漏らしたが、「負けられないっすね」とさらにモチベーションが高まった様子。野村の連続ゴールに期待したい。
文:芥川 和久(エル・ゴラッソ横浜FC担当) -
GKトレーニングキャンプから戻った林彰洋。自己改革の成果は結果で示す
20日、日本代表候補GKトレーニングキャンプから戻った林彰洋が結果へのこだわりを示した。
17日から3日間、大阪で行われていた日本代表候補GKトレーニングキャンプから戻ってきた林だが20日の練習からチームに合流。合宿ではけがの影響もあり、フルメニュー消化というわけにはいかなかった。その点も踏まえて「『なるほどな』と思うところと『う~ん』っていうところ、GKの個人個人の判断と指導者の考えもあるので果てなき意見のディスカッションを重ねながらそこを取り組んでいけたらいい」と合宿全体を振り返った。
今回の中断期間を利用し、島田周輔トレーナーと連日、夜遅くまでGKとしての動作一つひとつについて細かく確認し、意見をすり合わせるなど自己改革に取り組んできた林。それだけに「試す場がやっと来たという感じ。自分自身、楽しみにしている」と公式戦が来るのが待ち切れない様子。取り組んできた点についても「体つきもそうだし、実際の動きに関しても『あ、こういうのが動けるようになっている』とか『お、こういうのが蹴れるようになっている』というのを感じることができている」と手ごたえについて語る。
ただ、大事なのは「結果に結び付けること」。自己改革をしても結果に結び付かなければ意味がない。「どんな理論を重ねても試合に勝てなかったら意味がない。GKとして(失点)ゼロに近付けるようなゴールキーピングができればいい」。22日の次節柏戦は、林の進歩が試される一戦となる。
文:杉山文宣(エル・ゴラッソ鳥栖担当)
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約束の地・アルウィンへ。玉林睦実の思いと大事にしていること
10年から14年まで松本でプレーし、「とても特別な思い入れがあるチーム」と戦う古巣戦を楽しみにする愛媛の玉林睦実。
その舞台は松本の本拠地アルウィン。多くの思い出が残るその聖地で、「アルウィンでいつか成長した姿を見せたい」とサポーターにメッセージを残してチームを去った。そして今節はその言葉を残して以来、アルウィンのピッチに立つ機会となる。
「それを有言実行できるように頑張りたい」
自身が成長した姿を見せたい思いは小さなものではないはずだが、いまのチーム内での玉林の立場はやや厳しいものと言わざるを得ない。今季序盤こそ昨季に続いて主力としてピッチにたち続けたが、中盤以降出場機会は目に見えて減少し、ここ10試合で出場は2試合のみ。松本のサポーターに約束した自身の成長した姿を見せられる可能性は高くないのが現状だ。
もちろんその状況は玉林自身も把握していることだが、その考え方は非常にシンプルなもの。
「試合に出られるときもあるし、出られないときもある。一番大事なのはブレずにやっていくこと。どういう状況であろうとやることは変わらない」
常に準備段階から全力を尽くすのが玉林のスタンス。それは大事な古巣戦を前にしてもブレることはない。
文・写真:松本隆志(エル・ゴラッソ愛媛担当)
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丸岡満、澤上竜二、田代有三がゴール。Bチームの奮闘が光ったC大阪の紅白戦
20日、C大阪は23日に行われる山形戦へ向けた紅白戦を行い、Bチームが3-2で勝利した。
Bチームの得点者は丸岡満、澤上竜二、田代有三の3選手。(Aチームは藤本康太と杉本健勇)。先制点を決めた丸岡は澤上の得点もアシストし、J3で3連勝中のC大阪U-23の勢いをトップチームにも持ち込んだ形だ。
練習後、紅白戦で見せたキレ味鋭い動きについて丸岡に尋ねると、「自分でもいま、体が一番動いていると感じる。U-23での3連勝が自信になっているし、僕たちがスタメン組の選手に少しでも危機感を与えないといけない。(トップチームの)メンバー入りにつながらなくても、U-23の試合につながっていく」と充実の表情で話した。
1トップで体の強さを見せた澤上は、3本目の途中からはスタメン組の1トップとしてもプレー。「最近、試合に出られていないのは、普段の練習からアピールが足りないから。今日の紅白戦ではFWをやれたので、どんどんアピールしようと思った」と振り返ったように、強さを生かした積極的なプレーは目を見張るものがあった。
また、試合終了間際にヘディングで決勝点を叩き込んだのが、けがから復帰した田代だ。「ここから6試合、全部勝ち続けるためには、途中から出る選手が活躍することも必要。全員で良い競争をして、良い形でシーズンを終えたい」と笑顔で話した。
今季のJ2も残り6試合。U-23で力を蓄えてきた選手、負傷離脱から復帰してくる選手。すべての選手がチームの力になるために戦う─。そんな強い意志が感じられた、活気みなぎる紅白戦だった。
文:小田尚史(エル・ゴラッソC大阪担当)
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J2徳島のプロ野球ご意見番、GK長谷川徹はドラフト会議と中日ドラゴンズの動向に要注目
「今日(10月20日)は何の日?」
「ドラフト会議の日ですか」
「正解!」
昨年に続き、今年もJ2徳島のプロ野球ご意見番(愛知県出身だけに、主に中日ドラゴンズ)のGK長谷川徹に注目株を尋ねた。
「えー、えー、えー。その話は(笑)」。一度は断られかけたが、粘りの取材交渉。昨年のプロ野球ドラフト会議では中日の小笠原慎之介投手獲得を喜んでいた長谷川徹。「今年、(中日が狙っている高卒ルーキーは)一人なんでしょ?」と、巷でささやかれている作新学院高の今井達也投手が1位指名、そのほかは即戦力となる大学生狙いという情報をしっかりと入手していた。
「あと、(ドラフト会議とは別に)あの二人どうなるんですかね?」と動向が注目される中日の大島洋平外野手と平田良介外野手も気になる様子だった。
文・写真:柏原敏(エルゴラッソ徳島担当)
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金沢のMF安東輝が肉離れで全治約4週間
金沢はMF安東輝が右腓腹筋肉離れで全治約4週間と発表した。ここまでJ2リーグ戦19試合に出場し1得点を挙げている安東は、14日の練習中に負傷していた。
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切り札として存在感を発揮し始めた山口のMF安藤由翔
前節・徳島戦(2○1)で試合終了間際の決勝ゴールをお膳立てした安藤由翔だが、一人、大きな喜びをかみ締めることはできないでいた。その前にGKとの1対1を外してしまっていたことで、「(徳島戦は)反省しかないです。あの場面をしっかりと決められるようにやっていかないといけない」と振り返る。
今季、J3の鳥取から加入したレフティーMFは、なかなか出場機会を勝ち取れず苦しいシーズンを送っている。「悔しさが溜まり切って、吐き出して、また溜まっていっての繰り返しです」と苦笑いを浮かべるが、現在は3試合連続で途中からピッチに送り出され、徐々に存在感を発揮し始めた。「縦への推進力があるので、疲れてきたときには相手にとってイヤな選手」と上野監督は評価し、安藤を切り札として起用している。
チーム全体が連動してパスをつなぐ山口のスタイルに最初は戸惑ったが、もう吹っ切れた。「チームのサッカーに合わせても試合に出られなかったので、自分のやってきたサッカーでいこうと思った。ドリブルとか、そういうところで自分はこの世界に入って来れたと思っているので、そこをなくさないでやっていきたい」。シーズン終盤戦、安藤は山口のサッカーにアクセントを加える存在となる。
文:寺田 弘幸(エル・ゴラッソ山口担当) -
前節・千葉戦で躍動。宮阪政樹、J1昇格への貢献を誓う
GKシュミット・ダニエルの日本代表候補GKキャンプメンバー選出もあり、大きな注目を集めた前節・千葉戦。敵地フクアリに乗り込んだ松本は3-0で勝利を飾ったが、3得点のうち2得点はセットプレーの流れから(PKも含めれば3得点すべて)だった。もちろん流れの中から決め切れなかったことは課題だが、セットプレーから得点を挙げられた事実は大きい。
この試合、パウリーニョが累積警告により出場停止となり、宮阪政樹が先発出場。高精度の右足でチャンスークし、セットプレーのキッカーとしても活躍。38分の場面についても「イーさん(飯田真輝)とヒロさん(高崎寛之)に高い選手がつくというのは分かっていたが、二人以外のところでは結構勝っていた」と後藤圭太を狙って、工藤浩平の先制点につなげ「ウチの戦略どおり」。
パウリーニョの途中加入もありボランチの出場争いは激しいが、「大事なのはチームとして結果を残すこと。誰が試合に出ても戦力になれるようにしていきたい」と貢献を誓っていた。
文:多岐太宿(エル・ゴラッソ松本担当)
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熊本のMF上村周平が「成長ぶりを見せたい」と意気込む相手とは?
前節の町田戦では控えとなった熊本のMF上村周平だが、プロ3年目の今季は、地元での大きな地震やけがなど、幾多の試練も乗り越えて新たな力を発揮しつつある。
今節の相手である讃岐は、北野誠監督以下、熊本に在籍経験のある選手が多いが、上村にとっては上村健一ヘッドコーチが熊本アカデミーで指導を受けた恩師にあたる。
「ボールの持ち方や、持ってからのパスの見せ方とか、本当にいろんなことを教わって、それが生かされていると思います。特に守備面では成長できたと思っているので、そういう部分を上村さんには見せたいです」
アカデミー時代に見たトップチームのゲームで出場していた山本翔平や西弘則、一緒にプレーもした仲間隼斗などについても「プレーの特徴は分かる」と話す上村。かつての恩師や憧れだった選手たちの前で、成長ぶりを見せたい一戦だ。
文・写真:井芹貴志(エル・ゴラッソ熊本担当)
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ハモン・ロペスのハットトリック達成記念グッズが登場。3得点に因んだ“3点セット”を本人が身につけて記者会見
仙台のMFハモン・ロペスが明治安田J1・2nd第14節・鳥栖戦(3○2)でハットトリックを達成したことを記念し、公式グッズが販売されることとなった。
ハモン・ロペスは鳥栖戦で3得点と活躍し、仙台のリーグ戦6試合ぶりの勝利に貢献した。彼自身にとってもプロ生活で初めての出来事だったが、仙台というクラブにとっても、J1に限れば初めての記録だった。そこで、この偉業を記念し、仙台の公式グッズが製作され、販売されることとなった。
ハモン・ロペスは2nd第15節・神戸戦に向けた共同の記者会見の場に、この記念グッズを身につけて表れた。3得点に因んでキャップとTシャツ、リストバンドの“3点セット”となる。ハモン・ロペス自身は「帽子が特にお気に入り」とのことだが、「ぜひ多くの人に、このグッズを身につけてくれればうれしい」と呼びかけた。
ハモン・ロペスは現在9得点。二ケタ得点も視野に入っており、彼のゴールがチームを勝利に近づける。「中断期間の前よりもコンディションは良い。チームにとってひとつでも上の順位になるため、勝つことが大事」と、ホームでの勝ち点3獲得を誓った。
文・写真:板垣晴朗(エルゴラッソ仙台担当)
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