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先発濃厚な西川周作。「(川島には)本当に強い刺激をもらっている」
日本代表GK西川周作が、7日に行われるキリンカップ決勝・ボスニア・ヘルツェゴビナ戦で先発に戻ってくる。
3月まで行われたロシアW杯アジア2次予選では日本の守護神としてプレーした西川。しかし、3日に行われたキリンカップ準決勝・ブルガリア戦では、約1年ぶりにGK川島永嗣が先発に返り咲き、西川はベンチで90分間チームを見守った。
所属クラブがない中でも練習を続け、苦労の末に代表復帰を果たした川島。西川はライバルでもある先輩GKについてこう語る。
「本当に強い刺激をもらいながら、代表で練習できている。(川島は)自分が経験したことのないものをたくさん持っている。W杯にも2度出ている(10年、14年)レベルの高い先輩。いまは永嗣くんと東口(順昭)と3人で良い競争ができている。個人的には、ただ素直にうまくなりたい」
ブルガリア戦ではPKストップを含め、チームを助ける守備を披露した川島。正GK争いをする上で、西川にも明日のボスニア・ヘルツェゴビナ戦では安定感のあるプレーが求められる。
「明日は決勝戦。チームのために自分のプレーをどう生かすか。GKは結果がすべて。どんな状況でも失点ゼロに抑えたい。自分のプレーがダメなときでも勝てるときはある。そういう運も大事になってくる。確実なプレーは確実に、トライするプレーはトライして、メリハリのあるプレーをしたい」
3日の試合をベンチから見守って感じたチームの課題も、最後尾から生かしていくつもりだ。
「ブルガリア戦は残り10分くらいになったところで疲れが出始めて、失点につながった部分もあった。特にその時間帯は守備のリスクマネジメントをしっかりして、より(チームを)集中させたい」
代表のGK争いは川島の復帰により、再び緊張感のある戦いになってきた。アジア2次予選を守り抜いた意地もある西川。簡単に先輩GKにポジションを譲り渡すつもりはない。
文:西川結城(日本代表担当) -
札幌の稲本潤一が右ひざ前十字じん帯断裂で今季絶望
札幌はJ2第16節・千葉戦で負傷した稲本潤一が右ひざ前十字じん帯断裂で全治8カ月と診断されたと発表した。
稲本は今季ここまで8試合に出場し、札幌移籍後初ゴールを決めるなど好調を維持していた。ベテランの16シーズンはあまりにも早い終わりを迎えることとなった。
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出るか代表通算50ゴール!? 本田、香川不在の日本を世界の岡崎が優勝に導く
日本代表は6日、大阪市内で7日のキリンカップ決勝・ボスニア・ヘルツェゴビナ戦に向けた練習を行った。前日も別メニューだったFW本田圭佑とMF香川真司はこの日もグラウンドに姿を見せることはなく、宿舎での調整。両選手のボスニア戦欠場は確定的となった。
そんな中で、引き続き決勝戦でも先発が予想されるFW岡崎慎司。3日のブルガリア戦では先制点を挙げ、代表通算ゴール数が大台の50点まであと1点に迫った。「(欧州での次のシーズンがはじまるまでの)最後の試合で50点目を取って締めくくりたい」と決意を口にする。
最前線に位置しながらも、戦況に応じて柔軟に自分の役割を変えていく考えを持っている岡崎。以前はDFと駆け引きをしながら裏を狙うことが武器だったが、いまは引き出しの多いプレーが可能となっている。その理由を、本人は次のように語る。
「いまはいつでも試合の流れを見ながら、中盤であえてフラフラしていたり、前線で張っていたりと、使い分けができている。だから相手もつかみにくいと感じるのかもしれない。ここ数年はいろいろな役割をやってきた。マインツでは1トップ、シュツットガルトではサイド、レスターでは形的にはトップ下のような位置でプレーしている。やってきて感じるのは、自分はどのスタイルにも馴染める選手だということ。そういうつかみづらいプレーをした上で、自分らしいプレーで結果を出せば、周りから認められる。ハッタリでもいいから強くに行くときもある。フラフラしているようで、それも責任を持って敢えてそういうプレーをする。すべては自分がゴールするために考えてやっている」
愚直さを残しながらも、深く、柔らかく考えられる選手に変貌している岡崎。世界を知る日本屈指のストライカーが、明日のキリンカップ決勝でメモリアルゴールを挙げ、日本を優勝に導く。
文:西川結城(日本代表担当) -
ハリルジャパン初タイトルへ。岡崎が語るボスニア撃破への道筋とは?
7日に行われるキリンカップ決勝。高さとテクニックに長けたボスニア・ヘルツェゴビナを相手に、日本は試合の主導権を握った上で戦いを進めたい。
FW本田圭佑、MF香川真司の不在が決定的だが、そんな中で、3日のブルガリア戦に引き続き先発が予想されるFW岡崎慎司はボスニア撃破のイメージを次のように語った。
「スタートから相手の出鼻を挫くことをやらないといけない。先に前からプレスを掛けて、リズムを作ることが大事。相手は引いて戦う形も持っている。(13年に戦った)セルビアやベラルーシに近いイメージもある。相手は攻撃も良いモノを持っているけど、たぶん日本が攻撃をしかけていく展開になると思う。パスをゆっくりつないでいてはダメだし、どこでスピードアップするか、裏を突くのかを意識して、足元でのプレーだけではいけない」。
ハリルジャパンの初タイトルが懸かった一戦。岡崎は戴冠への道筋をしっかりと視界に捉えている。
文:西川結城(日本代表担当) -
「上のレベルに行ける最後のチャンス」。岡崎慎司、盟友・バーディーと自身の来季について語る
今季イングランド・プレミアリーグを制したレスターのFWジェイミー・バーディーが、アーセナルへの移籍が間近と連日報道されている。そんな中、バーディーとコンビを組んだ日本代表FW岡崎慎司が仲間の一件について語った。
「もちろんチームメートとして心強かった。来季も残ってくれればチームは良い戦いができるとは思うけど、人生の選択は人それぞれ。バーディーがいなくなれば、また違う選手が出てくるだろうし、レスターも来季は厳しい戦いが待っているということを覚悟している。とにかく(移籍は)バーディーが決めること」
カウンタースタイルのレスターから、ポゼッションスタイルのアーセナルへ。要求されるプレーの変化について、岡崎は自身のプレーも重ねながら話を続けた。
「バーディーはどんなスタイルにも合わせられる。アーセナルには彼の一瞬のスピードを見てくれてパスを出せる選手が多いと思う。ウェルベックなんかもそういう形で点を取る。ただ裏のスペースを突くだけがバーディーの良さではない。僕はかなり準備をして動き出すタイプだけど、彼はフワッとしながらも瞬間的に動き出す。アーセナルは優勝からかなり遠ざかっている。彼にとってはこのままレスターで2連覇を狙う以上にアーセナルを勝たせることができれば、さらに(自分の)価値が上がる」
自身のキャリアに関しては「自分にとっては来季が勝負。自分が上のレベルに行ける、最後のチャンスでもある」と語る岡崎。先に相棒がビッグクラブの門を叩くことにも異論はない。それがプロの世界の常だということを、トップレベルのリーグに所属する岡崎は理解している。
文:西川結城(日本代表担当)
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山形DF栗山、大学の先輩の意地を見せる! 「(千葉MF長澤の)良さは分かっている。自分が出たときに良さを消したい」
今季、千葉から加入したDF田代真一とDF栗山直樹にとって、次節の千葉戦(フクダ電子アリーナ)は古巣戦となる。その千葉のボランチとして現在、長澤和輝が活躍しているが、二人は今季千葉に加入した長澤とはそれぞれのつながりがある。
13年、田代が所属していた横浜FMに長澤が特別指定選手として加入。「ゲームメークもできるし、ボールも運べる。すごい良い選手だなと思っていた」と田代。
この田代以上に長澤を知るのが、専修大で1年先輩だった栗山。「いまはボランチやっているみたいだが、守備的な選手ではない。攻撃機な性格は変わってないのかなと思う」と話し、「アイツの良さは分かっているつもり。それをうまくチームの人に伝えられて、僕も出たときに良さを消せればなと思う」と長澤対策を練っていた。ほかにも町田也真人、北爪健吾と専修大時代のチームメートが数多く在籍する千葉。「4人そろうので、ひさびさに顔を合わせられたらうれしい」と再会を楽しみにしていた。
文:佐藤 円(山形担当)
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韓国U-23代表ク・ソンユン不在。松本戦の完封に燃える札幌・GK金山隼樹
札幌のGK金山隼樹が8日に行われるJ2第17節・松本戦に意欲を燃やしている。
韓国人GKク・ソンユンがU-23代表遠征で不在であり、この試合も前節の千葉戦(2△2)に続き先発出場が濃厚。前節は前半に2失点しただけに、「しっかりと気持ちを切り替えて、完封したい」とキッパリ。
敵地での松本戦は一昨季も途中出場し、2-1で勝利しており「イメージは悪くない」。堅守を構築して、ゴールのみならず首位の座も守る。
文:斉藤宏則(札幌担当) -
意欲を見せるべき。仙台はナビスコカップ敗退翌日に格下相手の練習試合でドロー
仙台は6日、いわきFC(福島県社会人2部リーグ)と練習試合を行い、3-3で引き分けた。試合形式は45分×2本。
1本目は将来のJリーグ入りを目指して強化を進めているいわきFCが、7分に先制。だが仙台は、この試合でポジションを入れ替えて出場したFW西村拓真とMF杉浦恭平(写真左)のゴールで逆転した。その後も仙台の攻勢は続いたが、オウンゴールで追い付かれて2-2で1本目を終えた。
2本目では5分に西村がこの日2点目を決めて仙台がリードし、なおも攻め続けたが追加点を奪えず。練習生を加えた終盤に追い付かれて1-1となり、2本合計3-3で試合を終えた。
5日のナビスコカップ最終節・横浜FM戦(0●2)でグループステージ敗退が決定した翌日の試合。この日、指揮を執った福永泰コーチは「次のリーグ戦で『チャンスをつかむんだ』と気持ちを切り替えて、意欲を見せるべき試合だった」とこの試合を位置付けていた。ナビスコカップで経験を積み、力を付けた若手も多く含まれた試合だったが、アピールできた選手もいた一方で、要所でいわきFCに競り負けてミスをする場面も散見された。「球際での戦いが、できている選手とできていない選手がいる試合になってしまった」と福永コーチは厳しい表情。次のチャンスを自らの手でつかみ取るために、出場メンバーの多くには一層の奮起が求められる。
文・写真:板垣晴朗(仙台担当) -
決めるぞ、誕生日弾。キャリア初のバースデーゲームで今季5点目を狙う京都のイ・ヨンジェ
J2第17節・讃岐戦が行われる6月8日に25歳のバースデーを迎える京都のイ・ヨンジェ。バースデーゲームを前に話を聞いてみると、プロのキャリアで誕生日に試合をした経験はないのだという。
「(イングランドやフランスなどの)ヨーロッパでやっていたときはシーズンオフだったし、長崎時代はたまたま帰国した時期に重なったりしていた。だから、誕生日に試合するのは初めてなんだ」
第14・15節と2戦連続ゴールを挙げ、第16節・金沢戦(1△1)ではエスクデロ競飛王の今季初ゴールをアシスト。好調を維持しているだけに、バースデーゴールもしっかり視野に入れている。
「ゴールを決められれば自分へのすごく良いプレゼントになる。その自分のゴールでチームが勝利できれば、もっと良いね」
今季これまでのゴール数は、チーム最多の『4』。イ・ヨンジェが自身への祝砲を放ってゴール量産態勢に突入すれば、好調京都の勢いはさらに加速することになりそうだ。
文・写真:川瀬太補(京都担当)
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ついに最下位。それでもリラックスを優先して群馬戦に備える北九州
5日の松本戦(1●2)で敗れたことにより、最下位に陥落した北九州。その試合から中3日で行なわれる今節のJ2第17節・群馬戦(20位)と、次節の金沢戦(21位)のホーム2連戦は最下位脱出のために、是が非でも勝たなければならない試合だ。
松本戦で新システムを採用して、その課題修正も必要なはずだが、6日の練習は軽いランニングとストレッチのあとに『サッカーバレー』を行って終了。柱谷幸一監督は「心身両面でのリフレッシュを優先した」と、その意図を説明した。
確かにバレーをする選手たちからは大きな笑い声が聞こえた。8日の試合後にも同じ笑顔でホームのサポーターと喜びを分かち合いたい。
文・写真:島田徹(北九州担当)
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