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甲府の2ndステージの攻撃を背負う新加入FWドゥドゥが合流
写真:練習着(右)と私服姿(左)のドゥドゥ。ヘアースタイルは柏時代よりもシャープになった。
私服姿の右手には――本人曰く「安物」という―― ゴールドの大きな時計が鈍く輝くが、 甲府で成功のきっかけを作って本田圭佑のような時計が輝く日には 、甲府もJ1残留を果たしているはず。
プレッシャーのかかるJ1残留争いを勝ち抜くため、甲府に6日の練習からドゥドゥが加わった。14年に柏でプレーした経験があるドゥドゥは「日本に帰ってきたかった」ということで甲府でプレーすることを喜んでいる。冬のブラジルから夏の日本に来て暑さが堪えているかと思いきや、「(14年に)柏に来たときも夏(8月)だったから慣れるように頑張りたい」と、すべてがポジティブ。
先週もブラジルで試合に出場したそうでコンディションも良く、合流初日からフルメニューをこなした。柏に移籍したクリスティアーノとはタイプが違うので同じ役割を求めることはできない。それでも紅白戦形式の戦術確認では、キープ力や局面打開をしながらの推進力があるところを見せており、十分に期待を背負うことができる選手だ。フィゲイレンセで今季4ゴール7アシストのドゥドゥ。どう生かすかはこれからの課題だが、甲府のファン・サポーターにとって久しぶりのポジティブな話題。
ただ、9日のJ1・2nd第2節・FC東京戦に登録が間に合うかどうかは微妙なタイミング。デビュー戦が第4節の鹿島戦になる可能性もある。
本名はルイス・エドゥアルド・ドス・サントス・ゴンザガと呪文のように長いが、ブラジルではエドゥアルドという名前はドゥドゥというニックネームになるそう。ドゥドゥが山梨で尊敬され愛されることを願いたい。2人目の子供が10月に生まれる予定のドゥドゥとともに、機嫌よく10月を迎えたい甲府の反撃が始まる。
文・写真:松尾潤(エル・ゴラッソ甲府担当)
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徳島から清水に加入のFW長谷川悠。加入の理由は高校の後輩・大前元紀!?
6日、清水は徳島からFW長谷川悠を完全移籍で獲得したと発表した。
同日クラブハウスで会見が行われ、長谷川は、「J1昇格のために自分の力を最大限に発揮してチームに貢献できるように頑張りたい」と意気込みを語った。この移籍の決断に至ったのは、流経大柏高の2年後輩である大前元紀の影響もあったようだ。「(大前)元紀に電話をしてクラブの様子を聞いたときに、『ウチのチームは良いよ』と自信を持って答えていた。今まで自信を持って自分のクラブのことをそこまで言えたことがないので、それまで言うのであれば良いチームなのかなと思った」。
また、小林伸二監督とは山形、徳島で師弟関係を結んでおり、いわば小林サッカーの申し子とも言える。清水にすんなりと馴染み、活躍する日もそう遠くないかもしれない。
伊達倫央強化部長は、今回の獲得について、「チームとしてクロス数が多いのに、得点が奪えていないので、そこを何とかすること。加えて、ボールが収まるので周りが生きると思った」と語る。
長谷川は首脳陣の期待どおりの活躍ができるのか。残り半分となったJ2リーグ戦でJ1昇格のキーマンとなることが求められる。
文・写真:田中芳樹(エルゴラッソ清水担当)
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柏・山中が負傷離脱から完全復帰。リオ五輪落選も「『託す』側として応援している」
5月8日のJ1・1st第11節・川崎F戦で右大腿二頭筋肉離れを負って以来、懸命のリハビリを経て復帰を目指していた柏の山中亮輔が、6日、ゲーム形式の練習を含めすべてのメニューを消化した。
「本当に久しぶりに全体合流できてうれしい。早くピッチに立てるようにコンディションを上げていきたい。1stステージはけがで苦しい時期が多かったので、2ndステージに懸ける思いはあるし、優勝を目指してチームの力になりたい」と力強く意気込みを語った。
また、アジア最終予選突破に大きく貢献したにもかかわらず、けがの影響もありメンバーから落選となってしまったリオ五輪についてもコメント。「最終予選で一緒に戦った仲間がたくさん選ばれたので、みんなに頑張ってほしい。本当に五輪には行きたかったですけど、けがもあって仕方がない部分もあるので、あとは『託す』側として応援して、日本のために頑張ってきてもらいたい」。そして「いつまでも(五輪のことを)思っていても仕方がない。あとはここで結果を残せるように、集中してやっていければ」と、柏での活躍を誓った。
ACL出場、そして2ndステージ優勝を目標に掲げる柏にとって、頼れる男がチームに帰ってきた。
文:須賀大輔(エル・ゴラッソ柏担当)
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リオ五輪のトレーニングパートナーに選ばれた渡辺皓太。11日間で「自分の全部を出してきたい」
リオ五輪代表のトレーニングパートナーに選出された東京五輪世代の渡辺皓太。本人、そして東京Vの冨樫剛一監督が感想を語った。
1日、日本サッカー協会はリオ五輪に臨むU-23日本代表メンバーを発表。それと同時にトレーニングパートナーも発表され、東京Vからは、今季から2種登録選手としてトップチームに帯同しているユース所属の渡辺皓太が選出された。
渡辺は1998年生まれの東京五輪世代。先日もU-19日本代表に追加招集され、アメリカ遠征に帯同していた。その遠征中に、リオ五輪に臨むU-23日本代表のトレーニングパートナーとして選出されることが決まった。渡辺は「食事を食べ終わったあとに呼ばれて、なんだろうと不思議に思って行ったら、『選ばれたからよろしく』みたいな感じで言われて(笑)。でも、みんなが経験できることではないし、五輪に向かう雰囲気というか、ピリピリした中でやれることはいいかなとすぐに思った」と当時の心境を語った。
東京Vを率いる冨樫剛一監督は、「皓太は手元に持てば持つほど良い選手だと分かる選手。あいつは(成長を)期待してトップに上げたのではなく、戦力として上に上げている」と渡辺を評価。トレーニングパートナーへの選出に対しても「まずは一生懸命やって、そこで得たものはあいつにとって大きいものとなる。それが大きいほど、クラブや周りに与えるものも大きくなるので、なんでも吸収してこいと言った」と、さらなる成長を期待している。
「できることをすべてやるだけ。自分の全部を出してきたい」と強い思いを語る渡辺。決して長い期間ではないが、いろいろなものを感じることで、それをクラブに還元する。選ばれたことに満足するのではなく、その先を見据える17歳の若人にとって、トレーニングパートナーとして帯同する11日間(7月21日〜31日)は間違いなく貴重な経験となるはずだ。
文・写真:林遼平(東京V担当)
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リオ五輪代表から落選した横浜FMの富樫敬真が次を見据える
リオ五輪代表の最終選考から漏れたFW富樫敬真だが、普段どおりのポジティブシンキングで先を見据えている。
約1年前まではほとんど知られていない存在だった富樫だが、横浜FMへの練習参加をきっかけにスターダムの階段を一気に駆け上がった。今年に入ってからはU-23日本代表に招集され、トゥーロン国際大会ではゴールを決めるなど、リオ五輪出場まであと一歩に迫った。
その富樫は自らの歩みを振り返り、笑顔を見せた。「五輪メンバーに選ばれなかったのは残念だけど、自分にとって良い経験になった。トゥーロン国際大会など、国際経験を積んだことで感じられるものもたくさんあった」。
今後は横浜FMの一員として結果を残し続けて、次なるステージでの活躍を目指す。
文:藤井雅彦(横浜FM担当)
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平尾、國澤が初選出…なでしこジャパンメンバー発表!
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浦和の橋本和が神戸に期限付き移籍。「最低限の準備」を続ける姿は関根貴大にも好影響を
浦和に所属するDF橋本和が神戸に期限付き移籍することが発表された。期限付き移籍期間は17年1月31日までとなる。
橋本は15年に柏から浦和に加入。その年は期限付き移籍からの復帰や新人も含めて11人を補強したが、その中でも活躍が期待された選手だった。しかし、昨季はリーグ戦6試合、今季もリーグ戦は前節の福岡戦に途中出場したのみだった。
6日のトレーニングはチームと別で室内調整となったが、クラブを通じて「プロサッカー選手として試合に出場したいという思いが強くなり、環境を変える決断をしました。元気な姿を見せられるように頑張ってきますので、これからも応援よろしくお願いします」と移籍の理由を説明するとともに神戸での活躍を誓った。
出場機会が少ないながらも、「最低限の準備」として居残りでスピードを上げたランニングやステップワークなど負荷の高い自主練習を積んできた橋本。その姿は周りの選手たちに良い影響も与えた。たとえば、関根貴大は先発から外れた際に、「あれだけ自主的にやっている選手が周りにいたら刺激されるし、自分が出られなくなって腐っていたら、その人たちに申し訳ない」と話していた。
試合からは遠ざかっているが、試合に出る準備は続けてきた。柏時代の輝きを取り戻すと同時に、同じく浦和から移籍した高橋峻希との両SBで神戸の躍進に貢献できるか。
文:菊地正典(浦和担当)
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「自分を必要としてくれた。それに尽きる」。讃岐に元大宮の渡邉大剛が加入
夏のウィンドーが開き、讃岐にも即戦力となる選手がやってきた。渡邉大剛の完全移籍による加入が発表され、今日からチームへ本格合流。登録に問題がなければ、10日の愛媛戦から出場可能となる。
渡邉はJ1で214試合、J2で103試合に出場し、昨季は大宮で背番号10を背負ってJ1昇格に大きく貢献した選手。今季から韓国2部の釜山に移籍したが、ここまでは5試合の出場に留まっていた。契約期間は残っていたものの、思うようなパフォーマンスを発揮できなかった背景もあり、夏のウィンドーでの移籍も検討していた中で「自分を必要としてくれた。それに尽きる」と讃岐への完全移籍を決断。
讃岐としてはサイドプレーヤーを中心に離脱者が続出しており、ユーティリティーな渡邉に即戦力としての期待が高まる。今節の愛媛戦で加入早々の出番が回ってくる可能性もゼロではなさそうだ。
そして、後半戦ポスターのモデルをファン・サポーターの投票によって決める『第2回 2016カマタマーレ讃岐総選挙 “カマ7”』にも今節・愛媛戦から出馬が決定。すでに1度目の投票は終了したが、続く3回のホームゲームでの投票を経て、8月11日の第28節・群馬戦で最終結果が発表される。後半戦の顔として期待が高まる中、渡邉に当確マークは出るか!? 乞うご期待。
文・写真:柏原敏(讃岐担当)
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「1回か2回は絶対チャンスが来る」。金沢の金子昌広は松本戦でワンチャンスに懸ける
金沢の金子昌広が10日に行われるJ2第22節・松本戦でワンチャンスでのゴールを狙っている。
金沢は前節、讃岐と引き分け(J2第21節・0△0)、現在3戦負けなし。今節からシーズンは後半戦に突入するが、金沢はその初戦で松本との北信越ダービー(@アルウィン)を戦う。前回の対戦(第15節)では0-2の敗戦。その試合で2トップの一角として先発した金子昌広は「圧倒された。今までやった(相手の)中で一番強かった」と振り返り、「先制点を取られるとキツイので、気を付けないといけない。先制点を取ることを意識したい」とリベンジを果たすためのポイントを口にした。
前節の讃岐戦が5試合ぶりの試合出場となった金子。「チームとして降格圏を脱出しないといけない。試合に多く絡み、得点やアシストで数字として結果を残したい。チームを救うような活躍ができたら良い」と後半戦へ向けた意気込みを語った。
金沢は守備からカウンターに出て行く、堅守速攻。それもあっていまは試合中、FWに訪れるチャンスの数は、そう多くない。それでも、金子は「1回か2回は絶対チャンスが来る。それを決めることができたら」と、ワンチャンスを仕留めにいく意気込みを語った。
文:野中拓也(金沢担当)
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C大阪にブラジル撃破の経験を持つ韓国人GKアン・ジュンスが加入
C大阪は韓国の議政府FC U-18からGKアン・ジュンスを獲得したと発表した。アン・ジュンスは韓国の各年代別代表に選出され、将来を嘱望されているGK。15年のU-17W杯でブラジルを下し、無敗でグループステージを突破したときにゴールマウスを守っていた。
現在C大阪の正GKを務め、韓国代表でもあるキム・ジンヒョン、U-23韓国代表で14年までC大阪に在籍したク・ソンユン(現・札幌)に続き、C大阪にまたも韓国の将来有望なGKが加入した。
アン・ジュンスは「セレッソ大阪に加入することが出来てとても嬉しいです。練習からしっかりと全力で取り組み、1日でも早く試合に出場することが出来るように頑張ります」とコメントしている。
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