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大熊監督、ドルトムントから復帰したMF丸岡のJ2デビュー戦に及第点。「こぼれ球を決め切るようになると、さらに存在感は増す」
アウェイで群馬に勝利したC大阪。この日はトップ下のポジションに、期限付き移籍していたドルトムントから今季復帰した丸岡満が入った。これまではJ3リーグ(C大阪U-23)での出場で、この日がJ2デビュー。先発で出場し、ゴールこそなかったものの79分に玉田圭司と交代するまで攻守にわたってチームに貢献した。
大熊清監督は試合後の会見で丸岡について「前半の何本かあったこぼれ球を決め切るようになると、さらに存在感は増すかなと思います。ただ、初戦にしては守備でも効いていたし、ボランチが助かった場面もあったと思う。得点場面は違いましたけど、後半のカウンターにも顔を出している。(丸岡の特長である)走れることはこのリーグでは非常に大切なところかなと感じました」と語った。
また、チームメートでこの日2点目を決めた杉本健勇は「(丸岡)満は持っている力はすごいし、今日も素晴らしかったと思います。アイツはドルトムントでも試合に出ているし、もっとたくさんの人の前で試合もしている。けれど、またJリーグの試合の雰囲気も違うと思うので、そういうところで、なるべくアイツがやり易いように、気持ち良くプレーできるようにと思って、声をかけていた」と明かした。
MFブルーノ・メネゲウが中国1部の長春亜泰に移籍したことから、トップ下の競争が激しくなっているC大阪。今後の動向に注目だ。
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松本J参入後初の5連勝も、反町監督「僕は“3連敗”だと思っている」
アウェイで北九州に勝利し、Jリーグ参入後初の5連勝を飾った松本。しかし、チームを率いる百戦錬磨の反町監督はここ3試合の試合運びについては満足していないようだ。
「ここ2試合、今日を入れると3試合ですが、少し不安定な試合運びで安堵していられないというか心配というか、そういう考えが頭をよぎっています。多分J1だったら、この3試合は勝ち点ゼロだったかなと思います。ただ、そういう試合を勝ち切って、勝ち点3を持ち帰ることが出来るのはうれしく思っています。(Jリーグ参入後初となる5連勝については?)僕は3連敗だと思っているので何とも言えませんが(苦笑)。われわれのチームに関わる全ての人が睡眠時間を削って努力した結果だと思っているので、その結果として、そうなっているのはうれしく思っています」
首位・札幌は未消化試合が1試合あるものの、2位・松本はこの日の勝利によって勝ち点で並んだ。松本の戦いはまだまだここからだ。
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[特別インタビュー]4度目のJ1昇格を懸けて/第2回:反町康治監督(松本)
石﨑信弘、小林伸二、反町康治。過去3度のJ1昇格を成し遂げた3人の名将が今季、4度目の昇格を目指しJ2を戦っている。J1昇格を成し遂げるために最も必要となるモノは何か。そして現在のJ2は彼らの目にどのように映っているのか。
いまのJ2はとにかく必死なチームが多い
――松本は今季から新たに「自分たちで主体的にボールを動かして、主導権をとる」というスタイルを目指しています。新スタイルの習得は一朝一夕にはいかないと思います。
「まだ全部が披露できているわけではないし、相手があってのことではあるけれど、成果としてはかなり上がってきたと思う。やはり前線に高崎が加入(4月1日に鹿島から期限付き移籍加入)したことは大きい。いまやろうとしているスタイルでは、ポストプレーをするだけでもダメだし、スペースランだけしていてもダメ。前線でしっかり時間を作ることも必要だし、われわれは重心が後ろのディフェンスはしないチームなので、前線からのプレッシングも必要になる。彼はいろいろなことができる万能型なので、良さは出せていると思う」
――ここからチームのさらなる浮上のためには何が必要になるでしょうか。
「ブレることなくやっていくことが大事ではないか。最初から最後まで順風満帆にいくことなんてあり得ないことは分かっているけれど、そこで迷ってはいけない。われわれらしいひたむきさや最後まで走り切るところ、フルパワーを出すところなどの伝統的な部分と、新たに戦術的にチャレンジしていることを並行して続けていけるかだ」
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石﨑信弘監督、小林伸二監督、反町康治監督の
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首位・札幌は2試合連続スコアレスドロー。上位3チームが勝ち点47で並ぶ
16日のJ2第23節、アウェイで岡山と対戦した首位の札幌は、シュート数で大きく上回ったものの、最後まで得点を奪えず。前節・C大阪戦に続いて2試合連続ドローと足踏みする結果となった。
2位の松本、3位のC大阪がともに勝利したことで、上位3チームが勝ち点47で並ぶ結果となった。札幌は消化試合が1試合少ないものの、ここからの連戦が一つの正念場となりそうだ。
■J2上位6チーム(第23節終了時点)
1位 札 幌 47(18)
2位 松 本 47(17)
3位 C大阪 47(13)
4位 岡 山 40(10)
5位 清 水 38(23)
6位 京 都 38(8)
※札幌は1試合未消化
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千葉、劇的逆転勝利で6試合ぶりの白星!決勝点はオナイウ阿道
16日に行われたJ2第23節、アウェイで町田と対戦した千葉が終了間際の逆転ゴールで劇的勝利を挙げた。
千葉は5分に町田也真人が先制点を奪ったものの、11分に同点に追い付かれると、70分には逆転を許した。試合の流れも町田が握っていたが、82分に丹羽竜平が同点ゴールを決めると、後半アディショナルタイムのラストチャンスに、MF井出遥也のクロスからFWオナイウ阿道が打点の高いジャンピングヘッドでゴールに叩き込み、勝利をもぎとった。
トンネルに入り込んでいた千葉にとってはこれが6試合ぶりの勝利。連敗も「3」で止めめた。関塚隆監督は「いい戦いをしていても結果が伴わなければ自信がなくなってくるもの。『苦しいところを乗り越えるのは、われわれの力でしかない』と言って選手を送り出した」という。試合後にはガッツポーズを見せ、今後に向けて「とにかく一戦一戦積み上げていきたい」と反撃を誓った。
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栃木が首位決戦を制して8連勝。J3リーグ記録更新
16日、J3第17節が行われ、首位の栃木がアウェイで2位・鹿児島と対戦し、1-0で勝利。首位の座をキープした。
試合は0-0のまま進んだが、終盤の86分に栃木のエース大石治寿(写真)が決勝ゴールを奪った。
栃木は5月22日の第12節・富山戦の勝利からこれで8連勝。J3リーグを更新した。
■J3上位5チーム(第17節終了時点)
1位 栃 木 36(11)
2位 長 野 32(9)
3位 大 分 30(9)
4位 鹿児島 30(7)
5位 富 山 26(5)
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C大阪、群馬に完勝。清原と杉本のゴールで2試合ぶりの勝ち点3
J2第23節・群馬vsC大阪の一戦は、C大阪が2-0で勝利し、2試合ぶりの勝ち点3を手にした。
試合は立ち上がり早々に動く。3分、C大阪が左CKを獲得をすると、丸橋のクロスをニアで杉本が触り、最後は清原がヘディング。このシュートがGKの手をはじき、ネットを揺らした。その後もC大阪が優勢に試合を進めると、61分にカウンターの流れから追加点を奪う。右サイドからボールを運んだ清原がスルーパスを送る。これを受けたリカルド・サントスがペナルティーエリア右からクロスを上げると、ファーサイドで待ち構えていた杉本が右足ボレーで合わせてゴールネットを揺らした。杉本は今季4ゴール目となった。
試合はこのまま2-0で終了し、C大阪が首位の札幌を追走する貴重な勝ち点3を手にした。
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北九州に勝利の松本。札幌の結果次第では首位浮上か!?
18時キックオフの北九州vs松本の一戦は高崎寛之、石原崇兆のゴールで2点を先行した松本が2-1で勝利した。
松本は10分に安藤淳のクロスに高崎が頭で合わせ、幸先良く先制。22分には左サイドでスローインを受けた石原が自ら持ち込み、右足で追加点(写真)。40分に北九州の池元友樹に1点を返されたものの、反撃をこの1点に抑え、2-1で勝利を収めた。
これで松本は勝ち点47。19時キックオフの首位・札幌(勝ち点46)は前半終了時点で岡山と0-0のため、結果如何では松本が首位に立つ可能性が出てきた。
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忘れられない2年前のさいたまダービー。金澤慎はリベンジに燃える
ユース出身・チーム最古参の金澤慎にとって、さいたまダービーが特別な一戦であることは言うまでもなく、「ほかの選手より思い入れが強いと思う」と公言する。埼玉スタジアムでのダービーは2年ぶり。0-4で大敗を喫した試合(14年J1第22節)を知る選手も少なくなってきたが、金澤は当時に悔しさを忘れていない。
「あのときは大熊(清・現C大阪監督)さんが監督で、(その試合が)最後の試合になってしまった。僕も出ていて、今までで一番歯が立たなかったというか、何もすることができずに負けてしまった。自分たちの力のなさと、悔しい気持ちをすごく感じた試合だった」
その後、J2降格とJ1復帰を経てダービーを戦う権利を取り戻したが、1st第11節のホームでの対戦は0-1で惜敗。2年前の借りは返せていない。
「前回対戦で負けた気持ちと、0-4で負けたときのリベンジを兼ねて、相手の実力を(100%)出させるくらいのプレーをしていかないといけない。気持ちを前面に出して戦っていきたい」
50,000人以上の来場が予想される17日の埼玉スタジアム。大観衆の前で2年越しのリベンジを果たすため、すべてを出し切る覚悟だ。
文・片村光博(エルゴラッソ大宮担当)
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ラストゲームに臨む浅野拓磨。縁深き横浜FMに思いを巡らす
17日に行われるJ1・2nd第4節・横浜FM戦は、アーセナル(イングランド)への移籍が決まっている浅野拓磨の広島でのラストゲーム。16日の練習を終えて取材に応じた浅野は、「絶対に勝ちたい」と意気込みを語った。
「『練習は最後やな』と思うと寂しい。最近はなんかずっと寂しいけど、いつもどおりにやりたい。どんどん走ってゴールを奪いたいし、何よりもチームが勝つことが一番大事だと思うので、今まで以上に力を出せればと思う。明日は僕の中で特別な試合。絶対に勝ちたいし、持っているものをすべて出したいと思う」
そして、浅野はラストゲームの相手である横浜FMにも思いを巡らせていた。「マリノスはいろいろな経験をさせてもらった相手。(高校卒業時に)マリノスに行くのか広島に行くのかすごく迷った中で広島に行くことを選択して、入団した年(13年)のJリーグの上位がその2チームで、天皇杯の決勝もその2チームだった。その天皇杯ですごく悔しい思いをして(横浜FMが2-0で勝利。浅野は78分から途中出場)、強い気持ちで次の年に臨んでゼロックスでゴールを取ることができた(広島が浅野のゴールなどにより2-0で勝利)。何か縁を感じるチームですけど、明日は絶対に勝ちたい」。
取材中、浅野は何度も「勝ちたい」と口にした。紫のユニフォームを身にまとい、勝利のために背番号10は最後まで走り抜けるだろう。その姿を目に焼き付けておきたい。
文・寺田弘幸(エルゴラッソ広島担当)
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