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天皇杯で波乱続出! J1の仙台、甲府、名古屋が敗れ、J2・松本もJFLのHonda FCに敗れる
天皇杯2回戦の20試合が行われ、各地で番狂わせが起こった。
J1の仙台はJ3の盛岡と対戦。仙台は13分に先制点を許し、その5分後に同点に追い付いたものの、盛岡の勢いは止まらず。その後、MF梅内和磨の2ゴールなどで4点を追加。仙台は1点を返したが2-5で敗れた。
J1の甲府はJ3の大分と対戦し、スコアレスのままPK戦に突入。8人目までもつれ込んだPK戦は大分のGK修行智仁が甲府のMF松橋優のPKを止めて大分が7-6で勝利。3回戦へ駒を進めた。
そのほかにもJ1の名古屋がJ3の長野に、J2の松本がJFLのHonda FCに敗れる波乱が起こった。2回戦の残りの4試合は7日に行われる。
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逆転での準決勝進出へ。神戸MF藤田直之「乗り越えられたら、チームの力がつく」
浦和とのルヴァンカップ準々決勝・第2戦を翌日に控えた3日、神戸はリラックスゲームなどで最終調整。決戦の地へ向けてクラブハウスを出発した。
8月31日にノエスタで開催された第1戦は1-2で敗れた。準決勝進出が決まるこの第2戦は、勝利が必須。なおかつ、アウェイゴールの関係上、1-0の勝利では届かない。2-1の勝利では延長戦となるため、残り90分での勝ち上がりには2-0、もしくは3得点以上での勝利が求められる。
第1戦で59分から途中出場し、許したリードを最後まで追いかけた藤田直之は、「埼スタは“どアウェイ”の雰囲気のスタジアムだけど、呑まれるようなことはない。いつもどおりにやりたい」と意気込んだ。
昨季まで在籍した鳥栖では、ノックアウトステージを戦ったことはない。「初めて(ノックアウトステージを)経験して、上に行きたい気持ちが強い。大事な試合」と藤田は武者震い。そして、「難しい状況だけど、ここで勝てたら、乗り越えられたら、みんなの力、チームの力がつくと思う」と強く話した。
J1・2nd第10節(2◯1)から続く浦和3連戦の3試合目。逆転でのセミファイナル進出を狙う大一番を前に、チームメート同様に背番号14の闘志も沸き立っている。
文・写真:小野慶太(エルゴラッソ神戸担当)
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広島は佐藤寿人と森﨑浩司の先発が濃厚。6年前の再現なるか!?
4日に行われるルヴァンカップ準々決勝第2戦。準決勝へ進出するためには得点を奪うことが最低条件となる中、佐藤寿人と森﨑浩司の先発が濃厚となった。「明日はプレッシャーの懸かる試合だし、彼らはこのチームで培ってきたものがある」と森保一監督。指揮官はベテランアタッカーの経験と実績に望みを託す。
佐藤と森﨑浩の二人が公式戦でともに先発出場するのは、昨季のJ1・1st第5節・名古屋戦(0●2)以来約1年5カ月ぶりとなるが、連係面を心配する必要はない。「(森﨑)浩司とは十何年、一緒にやっている。浩司の奥さんよりも一緒にいるからね」と佐藤は笑い、「二人で勝ちにつなげる仕事をしたい。試合が終わったあと、ベテランの力が必要だったと書いていただけるようにできれば」と意気込みを語った。
10年に広島が初めてナビスコカップ(現・ルヴァンカップ)のファイナルに進出したときも準々決勝はG大阪と当たり、広島はホームの第1戦を0-1で落としたが、第2戦に佐藤と森﨑浩がゴールを挙げて2-1で勝利し、準決勝進出を果たした。
6年前の逆転劇を再び――。佐藤と森﨑浩のコンビがG大阪のゴールをこじ開ける。
文:寺田弘幸(エルゴラッソ広島担当)
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初めて福岡に戻るFC東京の篠田善之監督。「みんな『会える時間はあるのか?』といっぱい連絡が来る(笑)」
FC東京は4日に控えたルヴァンカップ準々決勝第2戦・福岡戦に向けた前日練習を行った。8月31日の第1戦をホームで1-1と引き分け、チームは必勝を胸に福岡に向かう。
篠田善之監督にとっては、福岡は現役、コーチ、そして監督を経験した古巣。95年に前進の福岡ブルックスに加入後、11年途中に監督の座を下りるまで17年間在籍したクラブである。
他クラブの指揮官として、初めて博多に戻る篠田監督。「勝負は勝負なので、落ち着いて試合には入れると思う。自分を育ててくれたクラブで、外に出てからも一番気になるところであるのは間違いない。ただ、在籍したのも昔の話なので」と、感傷的な思いを振り切り試合に臨む思いだ。
今でも福岡の街も人も大好きなことには変わらず、「試合には友人、知人、お世話になった人とたくさん観に来る予定です。みんな『会える時間はあるのか?』といっぱい連絡が来る(笑)。試合が終わってから、交流したい」と笑顔で話す。
「福岡は人も優しいし、住みやすいし、ご飯も美味しい良い街。試合に勝って、勝利の美酒を味わいたい」と馴染みの場所での必勝を誓った。
文:西川 結城(エル・ゴラッソFC東京担当) -
岐阜、坂道ダッシュを練習に取り入れる。吉田恵監督は車を例えに向上すべき点を指摘
岐阜は今週、坂道ダッシュなど普段は実施しない珍しいトレーニングも行っている。
目下の不足点の一つを問われた吉田恵監督は「戦術的な部分もありますけど、その戦術を90分間やろうとしたら、運動量がないと、間違いなくできない」と話し、「車と一緒です。大きな排気量を積んで燃費良く運転すれば体力も持つし、大きなパワーを作っておいて動けるようになったほうがいい」と表現。パワーの使いどころ、チームとしての戦い方を共有しつつ、「体力面を向上させたい」とベースとなる“エンジン”の部分も洗い直している。
天皇杯では残念ながら初戦敗退となってしまったが、「ある意味(リーグ戦が)中断しているからこそ、(負荷の高い練習で)良い期間を過ごせている」とはCB田代雅也の弁。9月1日のロシアW杯アジア最終予選・日本vsUAEからも、“動くこと”の重要性をあらためて強く感じたという。
彼もまた、判断、ポジショニング、声掛けといった要素がまず前提にあることを前置きした上で、「走れればどんな相手にも負荷を与えられる」と語り、「奪いに行く距離や詰めるスピード、ラインを上げるタイミングなどを少しずつ詰めていきたい」と誓っていた。
文:村本裕太(エルゴラッソ岐阜担当) -
車屋紳太郎、秋田を警戒も「J1のチームは絶対に負けてはいけない」
J1勢が登場する天皇杯2回戦。川崎FはJ3の秋田と対戦するが、この格下相手に対しても現状のベストメンバーでチームは臨みそうだ。
その中で特に勝利へ強い意識を見せるのが車屋紳太郎。筑波大時代に“下克上”を狙うチャレンジャー側としてこの大会を戦った経験がある彼いわく、「鹿島とか柏と試合したときもそうだったが、そういうとき(格上の相手と戦うとき)のほうがやりやすかった」とのこと。そういう意味で今回対戦する秋田への警戒心は強いが、「でも、もちろん、J1でやっているチームなので、自分たちは絶対に負けてはいけない。J3の試合はあまり見る機会もないのでどういうサッカーをしてくるかは分からないが、すべての面で上回らなければいけないと思っている」と続けた。
直近のJ1・2nd第10節・柏戦(2●5)では負傷明けで思うようにプレーができずにチームが大敗しただけに、この公式戦にかける思いは強い。彼にとってこの試合は、再浮上するための重要な一戦だ。
文:竹中玲央奈(エルゴラッソ川崎F担当)