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FC東京の中島翔哉、五輪後リーグ初先発が確実に
FC東京のMF中島翔哉が、10日のJ1・2nd第11節・湘南戦でリオ五輪後リーグ戦初先発することが確実となった。
中島は前節・名古屋戦で試合終了間際にチームを救う同点弾を決めた。さらに直後の試合となったルヴァンカップ準々決勝第1戦・福岡戦でも先制点を記録。公式戦2試合連続ゴールと波に乗ると、準々決勝第2戦は先発出場しチームのベスト4進出に貢献した。
チームは現在、攻撃の核として機能していたFWムリキが負傷離脱。空いた左サイドの位置に、今節満を持して中島が先発することになる。その中島はリオ五輪後、シュートへの意識をさらに高め、ボールを持てば前に推進し、また周囲を使った連係面でも向上の跡を見せている。篠田善之監督も「五輪から帰ってきて、顔つきが変わった」と変化を見逃さない。
その中島が刺激を受けたのが、ブラジル代表のネイマール。五輪直前に行われたブラジル五輪代表とのテストマッチで直接対決した際の印象をこう語る。
「ネイマールはシュートを打てるところは全部狙うぐらいの感じだった。常に自信のあるプレーはすごかったし、3、4人に囲まれても遊んでいるようなプレーもしていた。そのメンタリティは強さがあった」
中島が常に口にする「プレーを楽しむ」と「自信を持つ」というフレーズ。それをまさに高次元で体現していたネイマールの姿を見て、その大切さを再確認できた。
今度はリーグ戦で苦しむチームを助ける時でもある。「しっかり点を取って勝ちたい」。シンプルな一言で意欲を示した中島。湘南戦での活躍を誓った。
文:西川結城(エルゴラッソFC東京担当) -
プロデビューの「日本平」で、山形の山岸範宏がチームの大一番に臨む
山形の守護神・山岸範宏がアイスタでの清水戦を前に決意を語った。
山形はリーグ戦では9試合未勝利が続き、順位も18位まで落としている。しかし、群馬に5-0で勝利するなど天皇杯2試合で勝利し、復調の兆しが見えてきたタイミングで今節を迎える。10試合ぶりの勝利をつかめるか、得点力のある清水に屈するか、山形にとっては極めて重要な試合となる。
そのアイスタは、いまでも「日本平」と呼ぶ山岸にとって思い出深いプロデビュー戦のスタジアム。浦和で2年目の02年3月16日、開幕2連敗を受け、第3節にチャンスが巡ってきた。さすがの山岸も「バリッバリ緊張しましたよ(笑)」という状態だったが、土田尚史GKコーチの「お前の良さを出せばいいから」との言葉を受けてピッチに立った。
「最初から押し込まれまくった」(山岸)という試合はエメルソンのゴールで浦和が10分に先制したが、57分に追いつかれ、87分にバロンのゴールで逆転負けを喫した。しかし、山岸がレギュラーに定着したそのシーズン、浦和は2ndステージで9試合負けなしを記録し、ナビスコカップで決勝進出するなど、浦和のステップアップの年となった。
ちなみに、山岸の山形移籍後の清水戦はJ1での15年、ナビスコカップを含む3試合で1勝1分1敗。そのうち、アイスタで行われた1stステージ第8節は、清水が前半に3-0とリードし、山形が後半に3点取って追いつく壮絶な試合となった。
文:佐藤円(エルゴラッソ山形担当) -
岐阜一筋8年目。野垣内俊が千葉戦でJ2通算200試合出場を達成へ。「ちょっとだけ誇りに思えます」
J2第31節・千葉戦、岐阜のDF野垣内俊が出場すれば、J2通算200試合出場を達成する。
岐阜一筋、8年目。岐阜の最古参は、一試合一試合の積み重ねであること、一つの通過点であることを前置きした上で、「同じチームで200試合というのはなかなかできないことだし、一人ではできないこと。そこは本当にありがたい」と感謝の言葉をつづった。
多くの選手が入れ替わってきた岐阜にあって、クラブの昔を知り、クラブの歴史を知る選手は少なくなった。「(選手として高みを目指してきた中で)結果論みたいな感じもあるけど、チームの最古参として8年、その中で試合にも出てきたということに対しては、ちょっとだけど誇りに思えます」。岐阜だけで積み上げた200試合という数字は、“バンディエラ”として愛する岐阜サポーターに向けた一つの恩返しになる。
試合当日の11日は30歳の誕生日でもある。大卒の09年に加入して以来、何度もピッチに立ってきた長良川。慣れ親しんだホームで勝利を挙げ、彼のメモリアルゲームに花を添えたい。
文:村本裕太(エルゴラッソ岐阜担当) -
クラブ、チーム、サポーター…。名古屋が一体感を高めて臨む「今年で一番大事な試合」(磯村亮太)
今節は年間勝点14位・新潟との大一番。16位に沈む名古屋にとって、J1残留を懸けた直接対決となる。クラブはこの試合に向けた「910円緊急アウェイ応援バスツアー」を用意。一人でも多くの想いと力を届けてもらうため、サポーターにも一体感の醸成と共闘を呼び掛けてきた。
田中マルクス闘莉王も復帰するこの試合、選手たちも一様にその重要性を口にしてきた。中でも特別な思いを口にしたのはMF磯村亮太。ユース出身、名古屋一筋の背番号13は「今年で一番大事な試合」と語り、募るグランパス愛を言葉に込めた。
「名古屋は絶対に落としちゃいけないチーム。ずっとこのクラブでやってきて、そういう歴史を小さい頃から見てきていた。小さい頃から瑞穂とかに行っていてずっと憧れていたクラブだし、そういうクラブが、自分がプロになってJ2に落ちるというのは本当に情けないことだと思うから、何としてでもそれは阻止しないといけない。何とか勝つというのを、”全員”でつかみ取らないといけない」
状況は苦しいかもしれないが、名古屋に関わる誰もが下を向いてはいない。勝てば残留圏との勝点差は4に縮まる一戦。名古屋は強大な一体感を持って新潟決戦に向かう。
文:村本裕太(エルゴラッソ名古屋担当) -
長谷川健太監督以下、G大阪の選手たちが警戒を強める甲府の選手とは?
2ndステージでは首位・川崎Fに勝ち点2差と肉薄し、ルヴァンカップでも準決勝進出。好調を保つG大阪だが、甲府のブラジル人アタッカーへの警戒感を誰もが口にする。
警戒すべき選手を問われた長谷川健太監督は「ドゥドゥはあれほどスピードがあったかなあと。前線で一人でボールを運んで、シュートまで行ける。攻撃へのスイッチを入れている選手」と甲府のドゥドゥをマークすべき選手として指定。
一方、選手たちも「前線にドゥドゥという強烈な選手がいるのが甲府」と今野泰幸が言えば、東口順昭も「ドゥドゥら外国人選手によるカウンターが成立するようになってきている」。8月20日のJ1・2nd第9節の神戸戦以降、公式戦4試合連続で先制を許す展開だけに、ドゥドゥ封じは甲府戦のポイントの一つになりそうだ。
文:下薗昌記(エルゴラッソG大阪担当) -
天皇杯2回戦・福岡戦でのPK戦勝利の立役者、山口のGK一森純「やっと止められた」
7日に行われた天皇杯2回戦・福岡戦。勝利の殊勲者となったのは背番号1だった。延長後半終了間際に星雄次が同点ゴールを奪ってPK戦に持ち込むと、一森純が2本のキックをストップ。PK戦を4-2で制して3回戦進出を果たした。
リーグ戦では第29節・清水戦(2△2)から村上昌謙にゴールマウスを譲って約1カ月ぶりに回ってきた出番だったからこそ、一森にとっても重要な一戦で結果を残した。「サポーターも喜んでくれましたし、楽しかったです。PKはけっこう得意だったんですけど、山口に来て一回も止めてなかったんでやっと止められたかなって感じです」と背番号1は息を付いていたが、「個人的には課題の残る試合だった。もっと修正しないとっていう気持ちでいっぱいです」と向上心を掻き立てられていた。
上野展裕監督は一森の活躍を喜びながら、「村上と二人で切磋琢磨してほしいと思います」とポジション争いが白熱していくことを期待している。自分たちスタイルを貫いて攻撃的なパスサッカーを展開するチームを、最後尾から支えるGKのパフォーマンスも注目だ。
文:寺田弘幸(エルゴラッソ山口担当) -
ミスター・アルディージャ金澤慎が誕生日を迎えて決意。「広島戦では勝ち点3だけを目指す」
9日、“ミスター・アルディージャ”金澤慎が33歳の誕生日を迎えた。今季はチームが上位をうかがえる位置に付ける中、大きな負傷もなくレギュラーの座を守り続け、まだまだ健在であることを示している。
33歳となって迎える最初の試合は、アウェイでの広島戦。1st第4節の前回対戦ではホームで1-5の大敗を喫した相手だ。チームとしてリベンジを果たしたい思いは強い。
「リーグ戦も残り7試合だし、前回対戦では悔しい負け方をしているので、それからどれだけ自分たちができるようになったかを証明したい。広島戦では勝ち点3だけを目指して戦っていきたい」
10日には松井謙弥、11日にはマテウスが連続して誕生日ということもあり、「良い流れを作って勝って、マテちゃん(マテウス)にとって良い休日になればいいかなと(笑)」と金澤。5連戦を勝利で締めくくり、上位追撃への勢いも付けたいところだ。
文:片村光博(エルゴラッソ大宮担当) -
流れを変えるために。古巣戦を前に湘南の長谷川アーリアジャスールが髪色を変化
9日、湘南は10日に行われるJ1 2nd第11節のFC東京戦に向けて、馬入練習場で最終調整を兼ねた前日練習を行った。そのピッチ上で一際目立っていたのが、髪を銀色に染め上げた長谷川アーリアジャスールだ。
9日の練習後に髪を染めたという長谷川は、髪型に触れられると「気合いを入れるために」と一言。さらに「もちろん髪だけではなくて、プレーで変わったなというところを見せないといけない。髪で目立ってもしょうがないので、これをしたからにはしっかりとプレーで貢献できるようにやっていきたい」と付け加え、自身にプレッシャーをかける意味で髪型の変化に踏み切ったことを語った。
このタイミングで迎える週末の一戦は、FC東京との古巣戦になる。「気持ちや思い入れがないかと言われればそれはおかしな話。ただ、いまは湘南の一員なので、このチームで勝ちたいという思いが強い。今回は敵だけど、自分のガツガツした姿を見せられればと思う」と、長谷川は明日の試合に気持ちを高めている。
記者陣からの「銀髪はメッシを真似したのか」という質問に対しては、「このタイミングだと、確かにそう思われるかもしれない。でも、メッシも流れを断ち切って再スタートみたいな話をしていたし、いまの流れを変えるためにという意味では同じ」と語った長谷川。チーム、そして自身の現状の流れを変えるために、新たなヘアスタイルで勝利を引き寄せに行く。
文・写真:林遼平(エルゴラッソ湘南担当) -
長崎の特別強化指定選手に承認された東海学園大の畑潤基、「相当良い」と高木琢也監督
9日、長崎は東海学園大に所属する畑潤基がJFA・Jリーグ特別指定選手に承認されたことを発表した。
畑は東海学園大でプレーするFWで、フィジカルとゴールセンス、そしてシュート力が持ち味。東海学園大は近年、攻撃的なスタイルで注目を集めており、現在、第55回東海学生リーグ戦で得点ランキングトップ(9試合19得点)の畑はストライカーとして活躍中。総理大臣杯でも明治大、阪南大相手に得点を決めており、勝負強さも十分な選手だ。
畑は8月下旬から9月初旬に練習参加という形で長崎に合流しており、その際には高木琢也監督も「相当良いよ」とその素質を評価していた。
今季、長崎には田上大地、中村慶太、富澤雅也の3人の大卒ルーキーが加入した。田上は先日、規定出場時間を満たしたことでA契約を勝ち取っており、中村もスーパーサブとしてリーグで2得点を挙げるなど、十分な活躍を見せている。畑がこれに続くことを期待したい。
文・写真:藤原裕久(エルゴラッソ長崎担当) -
チャンピオンシップ準決勝と決勝第1戦の日程が発表。開催間隔が昨季より広がる
Jリーグは9日、今季の明治安田チャンピオンシップ準決勝、決勝第1戦の試合開催日を決定したと発表した。
これにより、1回戦から決勝第2戦までの予定が確定したことになる。昨季は準決勝から決勝第1戦までの間隔が中3日、決勝第1戦から第2戦まで中2日の過密日程だったが、それぞれ中5日、中3日と緩和された。
詳しくは下記の通り。
1回戦 11月6日(日) キックオフ未定
準決勝 11月23日(水・祝) キックオフ未定
決勝第1戦 11月29日(火) キックオフ未定
決勝第2戦 12月3日(土) キックオフ未定
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