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横浜FMの中村俊輔はベンチ外。左ひざ負傷で再離脱
横浜FMのMF中村俊輔が再離脱を余儀なくされた。
中村は22日に行われた天皇杯3回戦・東京V戦で約2カ月ぶりに公式戦復帰し、得意の直接FKを決めるなど抜群の存在感を発揮。しかし後半途中に左ひざを痛め、試合終了後には「ちょっとまずいかもしれない」と漏らしていた。その結果、東京V戦から中2日の25日に開催される2ndステージ第13節・川崎F戦のメンバー18人から外れた。
今季は開幕直前にインフルエンザを発症して開幕戦を欠場。その後は慢性的な両足首痛に悩まされ、7月には左足甲を打撲してピッチから遠ざかっていた。ようやく復帰した矢先に襲った思いがけないアクシデント。中村自身にとっても優勝争い生き残りに懸けるチームにとっても、痛過ぎる再離脱となった。
文:藤井雅彦(エル・ゴラッソ横浜FM担当)
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モウリーニョ、初ゴールのポグバに「一貫性」を期待「チームが良いプレーをすれば…」
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[書評]読むサッカーvol.13 『サッカーと愛国』
醜い現実を突き付けることこそ、差別主義への最大のアンチテーゼ
サッカーとナショナリズムの間には強い親和性がある。一つの同じチームを応援する人たちを共同体にする回路がサッカーにはあるからだ。代表戦をして「国家の威信を懸けた戦い」などと形容されることがあるのもこのためだ。これが人々の団結と共闘の力となり、心の拠りどころとなれば美談である。しかし、この集団が排他的な意識を持ち始め、敵を作るといったことがしばしば起こる。残念ながらサッカーは排外主義、差別主義とも親和性が高いと言わざるを得ない。
日韓W杯に端を発して暴走を始めた嫌韓の動き、渋谷のスクランブル交差点でハイタッチを繰り返す『自称・日本代表サポーターたち』、旭日旗問題と韓国のナショナリズム、浦和レッズやJリーグが直面した『JAPANESE ONLY』事件など、本書で扱われている題材は枚挙に暇がない。
そして著者・清義明は、問題を直視し、目を背けることなくフィールドワークを繰り返す。そこで登場するのはアウェイ韓国戦で旭日旗を掲げた男、韓国代表のサポーターグループリーダー、浦和のゴール裏コアサポーター、スタジアムでバナナを掲げ無期限入場禁止となった横浜FMサポーターなど、意図的にしろ、図らずもそうなってしまったにしろ、排他的、差別的な行動を取った人々だ。その経緯は千差万別だが、彼らと真っ向から向き合う著者のまなざしだけは決して変わることがない。
このまなざしこそが本書の肝だ。著者自身が序文で「サッカーとナショナリズムの謎を解明しようなどとは思っていない」と語るとおり、本書にはこれらの問題に対する答えが明記されているわけではない。代わりに書かれているのは、著者が向き合い直視し続けてきた残酷な現実だ。しかし、これら現実の醜い姿を突きつけることこそ、生ぬるいお題目を並べ立てるよりも、よっぽど強力な排外主義、差別主義へのアンチテーゼとなっている。
文:横川僚平(エルゴラッソ編集部)著者:清 義明(せい・よしあき)
発行:7月14日/出版社:イースト・プレス/価格:1,500円(本体価格)/ページ:296P
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