-
横浜FMの中村俊輔はベンチ外。左ひざ負傷で再離脱
横浜FMのMF中村俊輔が再離脱を余儀なくされた。
中村は22日に行われた天皇杯3回戦・東京V戦で約2カ月ぶりに公式戦復帰し、得意の直接FKを決めるなど抜群の存在感を発揮。しかし後半途中に左ひざを痛め、試合終了後には「ちょっとまずいかもしれない」と漏らしていた。その結果、東京V戦から中2日の25日に開催される2ndステージ第13節・川崎F戦のメンバー18人から外れた。
今季は開幕直前にインフルエンザを発症して開幕戦を欠場。その後は慢性的な両足首痛に悩まされ、7月には左足甲を打撲してピッチから遠ざかっていた。ようやく復帰した矢先に襲った思いがけないアクシデント。中村自身にとっても優勝争い生き残りに懸けるチームにとっても、痛過ぎる再離脱となった。
文:藤井雅彦(エル・ゴラッソ横浜FM担当)
-
兄弟対決を前に東京Vの船山祐二が意気込みを語る
25日、東京Vは味の素スタジアムで千葉と対戦する。22日に天皇杯で横浜FMに大敗し、そこからの切り替えが求められる一戦。チームの中心としてフル稼働していた中後雅喜が出場停止の中、ボランチの一角に入ると予想される船山祐二が意気込みを語った。
船山にとっても「個人的な問題としては弟(船山貴之)がいるし、42試合の1試合とは少し違う」と千葉戦に対する思いは強い。兄弟対決となるのは2012年に兄・祐二が山形、弟・貴之が松本に所属していたとき以来(J2第29節。試合は1-1の引き分けで、貴之はゴールを決めている)。オフには一緒にゴルフに行くなど、仲が良い兄弟だからこそ、こういった舞台で戦うことを楽しみにしている。
一方で、チームとしては「早く残留争いから抜けたいので、負けられない試合」と、この一戦を重要視。中後不在という状況の中で、「いないからダメだではなく、いなくても大丈夫だというふうに見せないとヴェルディの成長につながらない。自分にとってはチャンス。プロサッカー選手としては競争を勝ち取っていかないといけない」と語気を強めた。
自分自身、そしてチームとしても意味のある一戦。船山はチームの勝利に貢献するプレーを追求する。
文:林遼平(エル・ゴラッソ東京V担当)
-
[書評]読むサッカーvol.13 『サッカーと愛国』
醜い現実を突き付けることこそ、差別主義への最大のアンチテーゼ
サッカーとナショナリズムの間には強い親和性がある。一つの同じチームを応援する人たちを共同体にする回路がサッカーにはあるからだ。代表戦をして「国家の威信を懸けた戦い」などと形容されることがあるのもこのためだ。これが人々の団結と共闘の力となり、心の拠りどころとなれば美談である。しかし、この集団が排他的な意識を持ち始め、敵を作るといったことがしばしば起こる。残念ながらサッカーは排外主義、差別主義とも親和性が高いと言わざるを得ない。
日韓W杯に端を発して暴走を始めた嫌韓の動き、渋谷のスクランブル交差点でハイタッチを繰り返す『自称・日本代表サポーターたち』、旭日旗問題と韓国のナショナリズム、浦和レッズやJリーグが直面した『JAPANESE ONLY』事件など、本書で扱われている題材は枚挙に暇がない。
そして著者・清義明は、問題を直視し、目を背けることなくフィールドワークを繰り返す。そこで登場するのはアウェイ韓国戦で旭日旗を掲げた男、韓国代表のサポーターグループリーダー、浦和のゴール裏コアサポーター、スタジアムでバナナを掲げ無期限入場禁止となった横浜FMサポーターなど、意図的にしろ、図らずもそうなってしまったにしろ、排他的、差別的な行動を取った人々だ。その経緯は千差万別だが、彼らと真っ向から向き合う著者のまなざしだけは決して変わることがない。
このまなざしこそが本書の肝だ。著者自身が序文で「サッカーとナショナリズムの謎を解明しようなどとは思っていない」と語るとおり、本書にはこれらの問題に対する答えが明記されているわけではない。代わりに書かれているのは、著者が向き合い直視し続けてきた残酷な現実だ。しかし、これら現実の醜い姿を突きつけることこそ、生ぬるいお題目を並べ立てるよりも、よっぽど強力な排外主義、差別主義へのアンチテーゼとなっている。
文:横川僚平(エルゴラッソ編集部)著者:清 義明(せい・よしあき)
発行:7月14日/出版社:イースト・プレス/価格:1,500円(本体価格)/ページ:296P
-
昨年夏から横浜FCを熱烈に応援するキャッチーくんがPR大使に。「密かにフリ丸のポジションを狙っています!笑」
横浜FCはオフィシャルクラブスポンサー株式会社フォーサイドのキャラクターのキャッチーくんを横浜FC・PR大使に任命したと発表した。
キャッチーくんは15年の8月からオフィシャルマスコットのフリ丸と一緒に横浜FCを熱烈に応援している。クラブを通じてキャッチーくんは「昨年の夏から一年間、横浜FCを熱烈応援してきました!今回、横浜FC PR大使に選んでいただいてとても光栄です。横浜FCサポーターの方にはもちろん、そうでない方にも横浜FCの魅力を幅広く伝えて、より多くの人たちに試合会場へご来場いただき楽しんで頂けるように頑張ります!密かにフリ丸のポジションを狙っています!笑」とコメントした。
■キャッチーくんの自己紹介
出生星:キャッチー星
誕生日:ひ☆み☆つ
性別:男の子
性格:人なつっこく、さみしがりや
特技:ダンス、サッカー
仕事:いろいろなイベントに参加して会場を盛り上げること
趣味:サッカー観戦、音楽系イベント
-
どん欲かつ実直に。愛媛の阪野豊史が課題克服を目指す
28日、愛媛の全体練習後、チームメートらが練習を切り上げたあとに、一人黙々と居残り練習に取り組む阪野豊史の姿があった。
ペナルティーエリア内に無数のコーンを置き、その狭い空間の中に入ってひたすらシュート練習を繰り返していた。
阪野はクロスに対して点や面で合わせるヘディングシュートを得意としており、今季公式戦で奪っている6ゴール中4ゴールはその形からのもの。しかし、ストロングポイントを磨くのも大事だが、「ワンタッチで良いところに置いて外を巻くシュートだったり、相手のタイミングをズラしてシュートというのが自分に欠けているところ」(阪野)と密集したエリア内での課題を克服するための特訓であった。
「自分の中でちょっと足りないというところを少しずつでも(克服できれば)。それで結果が出ればうれしいし、そうなるためにやっている」
これまでにも阪野は全体練習後にPKの特訓をするなど、どん欲に課題克服に取り組んできており、8月11日のJ2第28節・岡山戦ではそのPKのチャンスをしっかり決め切っている。今回のどん欲かつ実直に取り組む姿勢も結果として表れることに期待したい。
文・写真:松本隆志(エル・ゴラッソ愛媛担当)
-
2ndステージ首位浮上の浦和。その前に立ち塞がる紫の壁/浦和 vs 広島
-
絶対に負けられない“神奈川ダービー”/川崎F vs 横浜FM
[9.25 J1・2nd第13節・川崎F vs 横浜FM/プレビュー]
■川崎フロンターレ
川崎Fに試練。大久保、ネットが出場停止
負けが込んでいる。8月13日に行われたJ1・2nd第8節・鳥栖戦(0●1)でリーグ戦16試合ぶりの黒星を喫すると、白星と黒星を繰り返している。リーグ開幕から8月の頭までわずか1度しか敗戦を喫しなかったチームがこの2カ月で3敗している事実は、…続きは…
■横浜F・マリノス
引き分けは敗北と同義。我慢の先に勝利がある
前節の新潟戦(3○1)に勝利した直後から、選手たちの視線はこの一戦に向けられていた。2連勝した満足感はなく、あったのはほんの少しの安堵のみ。決勝ゴールを挙げた中町は「今日は2ndステージ優勝争いの挑戦権を得るための試合だったので、…続きは…
-
逆転優勝へ。猛追を見せるG大阪の強さとは/G大阪 vs FC東京
[9.25 J1・2nd第13節・G大阪 vs FC東京/プレビュー]
■ガンバ大阪
首位・浦和に肉薄も、目の前の戦いに集中する
前節、名古屋を振り切り3-1で快勝。2ndステージで2位に浮上したG大阪。勝ち点2差で肉薄する首位・浦和の背中は確実に視界に入っているが、チームは目の前の戦いだけに集中している。チームに流れる空気感を…続きは…
■FC東京
前線からのアグレッシブなプレーを継続したい
前節・浦和戦(1●3)で逆転負けを喫したFC東京だが、今週のチームはいつもどおり明るい雰囲気のもと、激しいトレーニングが行われている。04年以来のホーム・味の素スタジアムでの浦和戦勝利まで近付くも、またしても勝てなかったことは事実。しかし、…続きは…